今日のおじさん、なに食べました? (仮)

妻の料理と、おじさんの毎日の記録です。ほんのり工学テイスト。

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「手ブレ補正で消えないブレ」原因考察~オリンパスの「微ブレ」?
【今日の夕食】
 今日の妻と娘(2歳10ヶ月)は、母子分離の山登りサークルでした。娘が留守の間、妻は撮りためた写真の「スクラップブッキング」に励んだそうです。
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OLYMPUS E-PM2+MZD45mmF1.8;90mm相当、F2.8、SS1/100、ISO640
★しらす丼
 湘南、腰越産のしらす(天日干し)です。ふっくらとしていて、たいへん美味です。娘も、かっこんでいました。

★みそ汁、じゃがいも

★りんご

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【今日のおじさん】「手ブレ補正で消えないブレ」原因考察~オリンパスの「微ブレ」?
 今年9月に、初めての一眼レフ(ノンレフレックス)を買いました。いわゆる「ミラーレス一眼(レンズ交換式カメラ)」、オリンパス「PEN mini E-PM2」です。(ほぼ同世代のカメラに、E-PL5,E-PL6,E-P5,E-M5などがあります。)
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 今回は、このカメラE-PM2の「手ブレ補正機構(ボディ内手ブレ補正)」において、以前の記事(→こちら)で観察された「ブレが補正されない現象」について、定量的な考察を行いました。


★通常の手ブレの大きさ
 最初に、通常撮影時の、手ブレの大きさについて考えます。次の撮影機材と条件で、撮影を行いました。
 ・カメラ:オリンパス PEN mini、E-PM2(マイクロフォーサーズ規格)
 ・レンズ:オリンパス M.ZUIKO DIGITAL 45mm F1.8(単焦点レンズ)
 ・手ブレ補正方式:撮像素子シフト方式(ボディ内手ブレ補正)
 ・撮影姿勢:立った状態、カメラを両手で構えて、シャッターボタンで撮影。
 ・シャッタースピード:1/10s

 下の写真は、手ブレ補正オン(S-IS1モード=2軸補正)とオフの場合の、撮影結果(作例)の比較です。この比較のもっと詳しい内容は、→こちらの記事にあります。
a)手ブレ補正=オン
SS10os_a.jpg
b)手ブレ補正=オフ
SS10bure_a.jpg

 元の画像サイズ1920×1280(3Mピクセル)から、ブレを観察しやすい部分を切り出したのが、下の画像です。ピクセル等倍で表示しています。
a)手ブレ補正=オン
SS10os.jpg
b)手ブレ補正=オフ
SS10bure.jpg
 この画像から、手ブレ補正がオフのときの画像のブレ幅は、ブレが顕著に見える上下方向で、15ピクセル程度に見えます。使用カメラE-PM2は、「マイクロフォーサーズ」規格で、撮像素子サイズは17.3mm×13.0mmです。1920×1280ピクセルの撮影では、1ピクセルのサイズ(幅)は、17.3mm÷1920ピクセル=9.0μm、となります。したがって、15ピクセルのブレは、撮像素子で見て、15[ピクセル]×9.0[μm]≒0.14mmです。
 手ブレ補正をオンにすると、このブレが消えます。すなわち、この例では、撮像素子が0.1~0.2mm程度シフトして、ブレを打ち消していると考えられます。

 以前の記事(→こちら)の通り、手ブレには、6方向(前後ブレを除くと5方向)の成分があります。今回の使用カメラE-PM2では、このうちピッチング・ヨーイングの2方向の「回転ブレ(角度ブレ)」のみを、補正可能です。また、E-PM2の手ブレ補正の方式は、「撮像素子シフト方式」です。撮像素子シフト方式における、回転ブレのブレ量Δθ[rad]と、ブレ補正のための撮像素子のシフト量Δs[mm]の関係は、別の記事(→こちら)で示した通りです。すなわち、次式1となります。
 Δs=f×Δθ  <式1>
 ここで、f:焦点距離[mm](35mm換算でない、実焦点距離)です。

 今回の使用レンズは、f=45mmです。また、上の撮影例では、Δs=0.1~0.2mm程度と推察されます。したがって、角度ブレの大きさΔθ[rad]は、次のように計算できます。
 Δθ=Δs÷f=(0.1~0.2mm)÷45mm=0.0022rad~0.0044rad=0.12°~0.25°

 つまり、この例では、0.1°~0.3°程度の、角度ブレが生じていると推察されます。なお、この例はシャッタースピードが1/10sですが、シャッタースピードが速ければ角度ブレは小さく、シャッタースピードが遅ければ角度ブレはもっと大きくなると考えられます。


★「ブレ補正されなかったブレ」の大きさ
 次に、先の記事(→こちら)で観察された、「手ブレ補正機構で補正されなかったブレ」を考えます。このブレは、特定の撮影条件において、手ブレ補正機構のオン・オフに関わらず、同レベルのブレが観察されたものです。使用機材と撮影条件は、以下の通りです。
 ・カメラ:オリンパス PEN mini、E-PM2(マイクロフォーサーズ規格)
 ・レンズ:オリンパス M.ZUIKO DIGITAL 45mm F1.8(単焦点レンズ)
 ・手ブレ補正方式:撮像素子シフト方式(ボディ内手ブレ補正)
 ・撮影方法:カメラを脚を伸ばした三脚に固定。セルフタイマーで撮影。
 ・シャッタースピード1/30s、F9、ISO200

 手ブレ補正のオン・オフでの、撮影画像を、以下に示します。
a)手ブレ補正=オン
ga1_S030_3.jpg

b)手ブレ補正=オフ
ga2_S030_3.jpg


 元の画像サイズは4608×3072ピクセル(12Mサイズ=このカメラE-PM2の最大画素数)なのですが、上の写真は450×300(クリックすると640×427)に縮小してあります。このため、上の2枚の写真を見た場合には、「ブレ」に気付くことはありません。しかし、元の画像で「等倍表示」をすると、ブレがあることが分かります。下は、ピクセル等倍で、上の2枚の写真から480×480ピクセルの範囲を切り出したものです。
a)手ブレ補正=オン
ga1on_S030_3.jpg

b)手ブレ補正=オフ
ga2off_S030_3.jpg

 このブレが、オリンパスの手ブレ補正の「持病」と言われる「微ブレ(びぶれ)」であるかどうかは、不明です。しかし、手ブレ補正のオン・オフに関わらず発生してしまうので、厄介です。ただ、ブレの大きさとしては、それほど大きくありません。私が通常使用する「3Mサイズ」の画像サイズでは、ほとんど気にならないレベルだと思います。
 このブレのブレ幅は、ブレが顕著に見える上下方向で、6~7ピクセル程度です。1ピクセルのサイズ(幅)は、17.3mm÷4608ピクセル=3.8μmです。したがって、6~7ピクセルのブレは、撮像素子で見て、おおむね20~30μmに相当します。先ほどの通常の「手ブレ」では0.1~0.2mmでしたから、その1/10程度の微小なブレであることが分かります。


★「ブレ補正されなかったブレ」の原因は?
 この微小なブレは、主に上下方向のブレが顕著です。したがって、このブレの原因として、次の3通りが考えられそうです(あるいは、これら複数の組み合わせかもしれません)。
a)カメラの、上下方向の「並進ブレ(シフトブレ)」
b)カメラの、ピッチング方向の「回転ブレ(角度ブレ)」
c)カメラ本体の振動ではなく、撮像素子周辺の上下の揺れ

 それぞれの場合について、どの程度のブレがあると考えられるか、評価してみます。もし、上のaかcが原因であれば、このカメラの手ブレ補正の対象外(このカメラは2軸補正)なので、ブレが軽減されないのも納得できます。


a)上下方向の並進ブレ
 並進ブレによる、撮像素子の位置での像の移動量(ブレ量)については、以前の記事(→こちら)で書きました。次式2の通りです。
 Δh2=(f/L1)×Δv<式2>
 ここで、Δh2:撮像素子の位置でのブレ量[mm]
     Δv:並進ブレの大きさ[mm]
     f :焦点距離[mm](換算焦点距離でなく、実焦点距離)
     L1:レンズから被写体までの距離[mm]
    
 今回の例では、f=45mm、L1≒1000mmでした。また、Δh2=20~30μm=0.02~0.03mmです。したがって、並進ブレの大きさΔv[mm]は、次のように計算できます。
 Δv=(0.02~0.03mm)×1000mm÷45mm=0.4~0.7mm

 すなわち、カメラ本体が、上下に0.5mm前後揺れている、という計算結果です。三脚に固定した状態で、しかもセルフタイマーを使用して、これほどの振動が生じるのでしょうか? やや、疑わしい結果です。「上下方向の並進ブレ」というのは、あまりありそうにないかもしれません。
 なお、並進ブレかどうかを確認するには、レンズからの距離によってブレ幅が違うかどうか、を確認する手もありそうです。並進ブレでは、撮像素子位置でのブレ幅は、レンズからの距離に反比例するためです。一方、回転ブレならば、レンズからの距離によらず、同等のブレ幅が生じるはずです。しかし、今回の撮影写真では、レンズからの距離が離れたところではボケが大きく、ブレの大きさを判断するのが困難でした。このため、距離によるボケ量の違いは、分かりませんでした。
 

b)ピッチング方向の回転ブレ
 次に、ピッチング方向の回転ブレです。これは、先の式1で、計算できます。f=45mm、Δh2=0.02~0.03mmとすると、回転ブレの大きさΔθ[rad]は、次のようになります。
 Δθ=(0.02~0.03mm)÷45mm=0.00044~0.00066rad=0.03~0.04°

 手ブレの場合のブレ量は0.1°~0.3°と比べると、1/10程度のオーダーのブレ、ということが分かります。三脚に固定した状態でも、三脚が不安定であると、これくらいの回転ブレは生じそうな気もします。三脚の設置が不安定なために、三脚が床面の振動を拾ったのかもしれませんし、シャッター動作時の振動(シャッターショック)で揺れたのか、あるいはシャッターボタンを押した時の振動がセルフタイマー後にも減衰せずに残っていたのかもしれません。
 三脚の設置が不安定だと、前後に首を振るようなピッチングの振動は生じやすいです。しかし、左右に首を回すようなヨーイング方向の振動は、三脚が少しくらい不安定でも、容易に生じそうにありません。このことから、上下方向(ピッチング)のブレが、左右方向(ヨーイング)に比べて大きいことが、説明できます。

 ただ、回転ブレが原因とすると、手ブレ補正をオンにしてもブレが軽減されないのが、奇妙に感じます。このカメラE-PM2では、ピッチング・ヨーイングの回転を検出して補正する、「2軸手ブレ補正」が搭載されているためです。手ブレ補正機能が、有効に動作していないのでしょうか。


c)撮像素子周辺の上下の揺れ
 最後に、撮像素子周辺の上下の揺れです。撮像素子シフト式の手ブレ補正では、撮像素子を上下左右に動かすことで、手ブレを補正しています。
 オリンパスの手ブレ補正機構における、撮像素子まわりの詳細な構造は分かりません。そこで、次のような文献[1]-[5]を参考に、構造を推察してみました。
[1]オリンパスの特許、特開2012-83495、手ぶれ補正機構
[2]オリンパスの特許、特開2008-48220、像ブレ補正装置
[3]オリンパス;オリンパステクノゾーン Vol.76 2011-07
http://www.olympus.co.jp/jp/magazine/techzone/vol76/part4.cfm
[4]オリンパス;オリンパステクノゾーン Vol.70 2008-01
http://www.olympus.co.jp/jp/magazine/techzone/vol70/part6.cfm
[5]オリンパス;OLYMPUS PEN E-P3 充実の基本性能
http://olympus-imaging.jp/product/dslr/ep3/feature/index5.html

 文献[1][2]には、撮像素子をXY方向(上下・左右方向)に移動するための、テーブルと駆動部の構成が詳述されています。これらによると、モータを用いて、ねじを回転させて、ねじに螺合したナットをテーブル端に押し付けて、テーブルを移動させるようです。各方向の案内には、シャフトを使った滑り案内や、玉を用いた案内などが用いられるようです。ただ、実際に製品に組み込まれている構成と同じかどうかは、分かりません。
 文献[3][4]には、手ブレ補正機構を含む、撮像素子まわりのユニットの写真が掲載されています。しかし、写真が小さく、ユニットが組み上げた状態であるため、細かい構成は分かりません。
 文献[5]には、次の記述があります。「高精度ジャイロセンサーユニットによる検出システムとステッピングモーターによる制御システムで、精度の高い手ぶれ補正が可能です。」 この記述から、モーターは「ステッピングモーター」であると考えられます。ステッピングモーターを使用していることから、XY方向の位置検出装置(エンコーダー)は搭載しておらず、モーターへの入力パルスだけでXY位置を制御する「オープンループ制御」の方式がとられていると推定されます。ただし、今回使用したカメラE-PM2の世代(E-M5,E-P5,E-PL5,E-PL6などの世代)よりも一世代古いE-P3についての記述です。E-PM2も同様であるかどうか、不明です。

 モーターの回転がない限り、撮像素子の移動は拘束されているはずです。しかし、案内面の微小な隙間や駆動部のガタ(ねじのバックラッシ)が存在するはずです。また、撮像素子の固定部の剛性が低ければ、カメラ本体から独立して、撮像素子周辺のみが振動する可能性もあります。撮像素子の移動の制御方式が「オープンループ制御」である場合、撮像素子の位置検出装置が搭載されていない可能性が濃厚です。このため、撮像素子が振動したり、意図した通りに動かなくても、これらを検出する手段がありません。すなわち、撮像素子の予期しない振動があり得ます。
 撮像素子が揺れているとすると、その揺れ幅は、画像ブレ量の6~7ピクセルと等しい20~30μmと推定されます。しかし、撮像素子シフト方式において、十分な補正効果を得るためには、撮像素子の位置をピクセル単位で制御しているはずです。そして、撮像素子の1ピクセル=3.8μmです。制御したい量の6~7倍も揺れるようなガタがあったり、剛性が不足しているようでは、とうてい十分な手ブレ補正効果を得られないと考えられます。しかし一方で、通常の撮影では、十分な手ブレ補正効果が得られていることが、事実としてあります。

 以上から、この微小なブレが、撮像素子周辺だけが揺れたためと考えるのは、無理があるような気がします。カメラ全体が揺れていると考えたほうが、自然に思えます。


 なお、今回のブレは、上下方向のブレが左右方向に比べて大きい特徴があります。もし、撮像素子周辺の振動が原因だとすれば、カメラの姿勢(縦位置か横位置か)によらず、撮像素子に対して同じ方向の振動が観察されるはずです。一方、三脚の不安定による振動が原因であれば、カメラの姿勢によらず、水平面に対して同じ方向の振動(撮像素子に対しては違う方向の振動)が観察されるはずです。したがって、カメラの姿勢を変えたときの振動の方向の変化を見れば、今回の振動の原因を、より明確に特定できると思われます。つまり、カメラを縦位置にして、それでも上下方向(画面の縦方向)の振動が出るようであれば、三脚の不安定によるカメラ全体の振動が原因と特定できます。しかし、この実験は、まだ実施していません。


★まとめ
 オリンパスのデジタル一眼E-PM2において、「手ブレ補正機能をオンにしても解消されないブレ」が観察されました。今回、このブレの原因について、定量的な考察を交えて、検討しました。
 検討の結果から、このブレの原因は、「ピッチング方向の回転ブレ」である可能性が濃厚です。ブレの大きさは、0.03~0.04°程度と推察されます。手ブレの大きさの1/10程度の、微小なブレです。おそらく、三脚の設置状態が不安定なために、生じてしまったブレだと思います。

 ブレの原因を推定することはできましたが、「なぜ手ブレ補正が効かないのか」は、不明なままです。この点は、追って考察したいと考えています。


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