今日のおじさん、なに食べました? (仮)

妻の料理と、おじさんの毎日の記録です。ほんのり工学テイスト。

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一発で高速ピント合わせ!~位相差検出AFのしくみ
【今日の夕食】
 今日は、午前中は雪が降るほどの寒さでした。しかし、昼前から日がさして、一転あたたかい陽気になりました。よい陽気だったので、昼寝をして過ごしました。
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OLYMPUS E-PM2+MZD45mmF1.8;90mm相当、F2.8、SS1/100、ISO250
★米飯

★コーンクリームスープ

★タラ味噌漬け

★4点盛りプレート
・トマト
・ひじき煮豆
・キャベツ、ブロッコリー
・いか大根煮

 最近の妻は、「常備菜」を作っています。常備菜が常備されていると、食卓がにぎやかになって、とても便利です。

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【今日のおじさん】一発で高速ピント合わせ!~位相差検出AFのしくみ
 昨年9月に、初めての一眼レフカメラ(狭義にはノンレフカメラ)を買いました。このカメラを買ってから、レンズやカメラの関心が高まり、いろいろ調べています。

 今日は、一眼レフカメラ(ミラー付き)の特徴である、「位相差AF(位相差オートフォーカス)」の原理について書きます。

 ちなみに、私の一眼レフ(ノンレフタイプ)は、位相差AFではありません。


★ピント合わせのしくみ
 レンズを使ったカメラでは、ピントが合っていないと、写った像がボヤけてしまいます。「ピント合わせ」(ピント調節、ピント調整)の仕組みは、以前の記事で書きました(→こちら)。以下、概要を示します。
 下図1のように、撮像素子(撮像センサー)から、距離Aだけ離れた被写体を撮影する場合を考えます。
<図1>
20131230z1.jpg
 レンズから被写体の距離をL1[mm],レンズから撮像素子の距離をL2[mm]とします。ピントが合うためには、次式1が成り立つ必要があります(この式の詳しい導出過程は、→こちらの記事に書きました。)。ここで、f[mm]は、レンズの「焦点距離」で、使用するレンズによって決まる値です。
20131230s1.jpg<式1>
 次に、被写体が移動して、レンズから被写体までの距離L1がL1’に変わったときを考えます。すると、下図2のような状態になります。レンズの結ぶ像は、レンズからL2’の位置に変化します(L1’とL2’の組み合わせが、式1を満たす)。しかし、実際の撮像素子までの距離L2≠L2’です。このため、撮像素子の位置では、像が広がった状態になります。すなわち「ピンボケ」が生じます。
<図2>
2131230z3.jpg
 ピントを合わせるためには、レンズを移動させる必要があります。下図3のように、レンズを移動させれば、ピントが合います。このとき、L1’’とL2’’の組み合わせは、式1を満たします。
<図3>
20131230z4.jpg
 以上のように、レンズを移動させることで、被写体にピントを合わせることができます。このレンズの移動を手動で行うのが「マニュアルフォーカス(MF)」、コンピューター制御で自動で行うのが「オートフォーカス(AF)」です。


★位相差検出式オートフォーカス
 オートフォーカス(AF)には、いろいろな種類があります。代表的なオートフォーカスの方式には、「位相差検出方式」、「コントラスト検出方式」、「測距計方式」などがあります[1]。
[1]キャノン;キャノンサイエンスラボ・キッズ-カメラのしくみって?
http://web.canon.jp/technology/kids/mystery/m_03_03.html

 「位相検出方式」(位相差AF、位相差検出式、位相差測距方式、位相差測距式)では、下図4のように、ピント合わせ専用のセンサー(位相差AFセンサー)を用いるのが特徴です。この図は、サイト[2]の掲載図を参考に作図しました。
[2]ニコン;レンズ交換式アドバンストカメラ 高速オートフォーカス
http://www.nikon.co.jp/profile/technology/life/imaging/hyspeedaf/index.htm
<図4>
20140118z1.jpg
 このAFセンサーは、レンズから見て、撮像素子とほぼ同じ距離に設置する必要があります。このため、図4のようにミラーを介して、光の方向を曲げて、下方に設置しています。ちなみに上方には、光学ファインダーがあります。光学ファインダーに光を導くミラーは、半透過ミラーになっているようです。位相差AFを実現するためには、一般的には、ミラーを備えた「ミラーボックス」が必要です。撮影時にはミラーボックスが跳ね上がって、撮像素子に光が届きます。いわゆる通常の「一眼レフ(ミラー付き)」の構成です。
 このような構成なので、これまで位相差AFを実装できるのは、ミラーの付いた(旧来の、レフレックスタイプの)一眼レフに限られていました。しかし、最近では、ミラーボックスのない一眼レフ(ノンレフ、ミラーレス)でも、位相差AFを実現する機種が現われ始めています(ニコンNikon 1、キャノンEOS M、オリンパスE-M1、ソニーNEX、フジフィルムXなど)。これらの機種は、撮像素子の一部に位相差AFセンサーを埋め込むことで、位相差AFを可能にしているようです。


★位相差AFの構成
 位相差AFの構成や基本原理は、サイト[3][4]などに、詳しく書かれています。特にサイト[3]では、動画を用いていて、動作原理を直感的に理解ができます。
[3]ニコン;予測駆動AF(AutoFocus)
http://www.nikon.co.jp/profile/technology/rd/core/software/caf/index.htm
[4]キャノン;カメラミュージアム-技術レポート 2011年9月号
http://web.canon.jp/Camera-muse/tech/report/2011/09/

 上のサイト[3][4]は、直感的には分かりやすいです。しかし、数式を一切用いていない点が、もの足りなく感じます。そこで、以下に「きちんと数式を用いた」説明を示します。

 まず、図5が、位相差AFにおける構成要素の配置です。撮像面(撮像センサー)から距離Aのピント面に、自動的にピントを合わせることを考えます。ピント面には、撮影対象物として、「赤い丸」があります。ピント面からレンズの距離をL1,レンズから撮像面の距離をL2とします。L1とL2が、式1を満たすとき、撮像面には、ピントの合った像が結ばれます。ここまでは、図1のピント合わせのしくみと同じです。
<図5>
20140118z2.jpg
 そして、位相差AFにおいては、撮像面のすぐ裏あたりの位置に、AF専用センサが設置されます。(実際には、撮像素子との干渉を避けるために、図4のようにミラーを用いて、仮想的に撮像面の裏あたりの位置になるように、設置されます。)このセンサは、2つの「2次レンズ(セパレーターレンズ)」を備えています。この2次レンズでは、いったん撮像面の位置で像を結んだ光を、再び分解・集束して、AF用センサに再度、像を結びます。できる像の位置は、レンズの中心軸から、距離a0[mm]の位置になります。設置される2次レンズの高さをh[mm]、撮像素子から2次レンズの距離をL3[mm]、2次レンズからAFセンサの距離をL4[mm]とします。すると、a0は次式2で求まります。
20140118s01.jpg<式2>
 また、レンズ位置X[mm]を、撮像面からレンズまでの距離と定義します。このレンズ位置X[mm]は、レンズに内蔵されたエンコーダー(位置検出センサ)の信号から、知ることができます(位相差AFでは、レンズとカメラが位置情報の通信を行えることが、前提条件となります)。ピントが合った状態では、レンズから結像面までの距離L2=X、となります。
 ここで、レンズからピント面までの距離L1[mm]と、撮像面までの距離L2[mm]は、式1を満たします。そして、レンズ位置X=L2、L1+L2=Aとおくと、式1から、次式3が導かれます。ここで、f:レンズの焦点距離[mm]です。
20140118s02.jpg<式3>
 つまり、撮像面から被写体までの距離A[mm]が分かれば、式3によって、一発でピントの合うレンズ位置X[mm]を決めることができます。つまり、迷うことなく、いちどきにピント合わせが可能です。


★位相差AFにおける測距方法
 位相差AFでは、撮像面から被写体までの距離A[mm]を知るために、2つ1組のAFセンサに結ばれる像を調べます。
 図6は、レンズ位置X’[mm]が、ピントの合う位置よりも、右側(撮像面に近い側)にずれている状態を示しています。この状態だと、撮影レンズの結像面は、撮像面よりも奥に位置します。この像を、2次レンズで分解・再結像させます。
<図6>
20140118z3a.jpg
 2つの2次レンズで結ばれる2つの像は、図5のピントが合った状態に比べて、間隔が離れています。すなわち、上側センサの像は上方にΔ1’[mm]移動し、下側センサの像は下方にΔ1’[mm]だけ移動します。移動量は同じですが、向きが逆です。なお、図のa0は、ピントが合った状態での像の位置です。
 以上のように、レンズ位置X’が撮像面に近すぎる場合には、AFセンサーの2つの像間の距離は、大きくなります。逆に言うと、像間の距離が大きいときは、レンズが撮像面に近すぎるということです。この場合は、レンズを撮像面から遠ざけるように、レンズを移動させればよいことが分かります。

 次に、逆にレンズ位置X''[mm]が、ピントの合う位置よりも、左側(撮像面から遠い側)にずれている状態が、下図7です。この状態だと、撮影レンズの結像面は、撮像面よりも手前に移動します。
<図7>
20140118z4a.jpg
 そして、2つのAFセンサーの2つの像間の距離は、図5のピントの合った状態に比べて、間隔が狭まります。上側センサの像は下方向にΔ1''[mm]、下側センサの像は上方向にΔ1''[mm]だけ、移動しています。移動量は同じですが、向きが逆です。
 以上の通り、レンズ位置X''が撮像面より離れすぎている場合には、AFセンサーの2つの像間の距離は、小さくなります。逆に言うと、像間の距離が小さいときは、レンズが撮像面から離れすぎているということです。この場合は、レンズを撮像面に近づけるように、レンズを移動させればよいことが分かります。

 なお、2次レンズで結ばれる像の位置は、AFセンサーで検出します。AFセンサーは、基本的には、写真を撮るための撮像センサ(CCD、CMOSなど)と同じものです。ただ、撮像センサでは撮像素子1個1個が面状に配置されているのに対して、AFセンサーでは線上(図の上下方向)にしか配置されていません。これは、AFセンサーは、像の上下方向の位置だけを知れれば、機能として十分なためです。このようなセンサーを、「ラインセンサー」と呼ぶようです。なお、AFセンサーで検出しているのは、実際には「像の位置」ではなく、「像のエッジの位置」なのですが、話がややこしくなるので、今回は省略します。


★ピントが合うレンズの位置を一発で定める
 以上のように、AFセンサーの2つの像間の距離を調べることで、レンズを「どちらに移動させればよいか」が分かりました。そして、「どれだけ移動させればよいか」は、AFセンサの像の位置から、知ることができます。以下、数式で示します。

 ここでは、図6のように、レンズ位置が撮像面に近すぎる場合について考えます。
 幾何学的な関係から、次式4が成り立ちます。式中のa0は、前出の式2で計算できます。
20140118s03.jpg<式4>
 式4を変形して、次式5を得ます。
20140118s04.jpg<式5>
 レンズからピント面の距離L1’[mm]は、未知です。しかし、L1’とL2’には、式1と同様の関係式が成り立ちます。すなわち、次式6が成り立ちます。fは、レンズの焦点距離[mm]です。
20140118s05.jpg<式6>
 式6を変形して、次式7を得ます。式5と式7から、L1’[mm]を計算できます。
20140118s06.jpg<式7>
 そして、撮像面からピント面の距離A[mm]は、次式8で計算できます。L1’は式7で計算でき、レンズ位置X’はレンズの距離情報(エンコーダー情報)から、知ることができます。
20140118s07.jpg<式8>
 最後に、撮像面からピント面の距離A[mm]が分かれば、ピントの合うレンズ位置X[mm]を、式3で計算できます。あとは、レンズを位置Xまで駆動させるだけで、いちどきにピントを合わせることができます。手動のピント合わせや、コントラスト検出AFのように、ピントが合う位置の前後を、何度も行ったり来たりさせる動作(シーク動作)は、必要ありません。このため、ピント合わせを、高速に完了させやすいです。(もちろん、AF速度には、モーターの性能や、移動体であるレンズユニットの応答性、制御アルゴリズムなども重要です。また、焦点距離が長いほどレンズ移動量が増すので、焦点距離が小さいコンパクトカメラの方が、AF速度は有利です。このような事情から、全体としてのAF速度は、必ずしも位相差AFのほうが高速とは限りません。位相差AFが高速性に有利なのは、「シーク動作が不要」という点に限られます。)

 上は図6の状態からのピント合わせでした。図7の状態の場合には、上の各式でΔ1'→-Δ1''とおけば、ピントの合うレンズ位置X[mm]を計算できます。

 以上のようにして、位相差AFでは、AFセンサーの像の位置から、ピントの合うレンズ位置を、「一発で」定めることができます。


★説明不足な点
 以上、位相差AFについて、「一般的な」説明をしました。これらの説明は、数式は別として、上述のサイト[3][4]など、多くの資料で説明されています。ただ、こうした説明では、疑問が残る箇所が、いくつかあります。以下、列挙してみます。
・位相差AF方式の苦手な対象物として、「コントラストの低い被写体」がある。しかし、上の説明を見るだけだと、コントラストの強弱がどのように影響するのか、よく分からない。
・式4~8によれば、AFセンサが2つなくても、例えば上側の1個だけ(位置Δ1’だけ)でも、ピントが合うレンズ位置を決めることができる。なぜ、AFセンサは2つで1組にする必要があるのか?
・位相差AFの一種である、「クロスセンサー(クロス測距)」とは、どういうものなのか?
・位相差AFにおける、「光束F2.8対応」、「光束F5.6対応」などは、どういうことなのか?

 以上のような点については、少しずつ、調査結果をまとめていきたいと考えています。


★まとめ
 カメラのオートフォーカス(AF)の一方式である、「位相差AF」について調べました。
 位相差AFでは、2つで1組の2次レンズとAFセンサを用いています。撮影レンズの像を2つに分けて、AFセンサ上に再結像させています。この像の位置を調べれば、ピント合わせのために、どれだけレンズを移動させればよいかが、一意に分かります。レンズを動かしながら、ピントを探る必要がないので、ピント合わせを高速にしやすいです。


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