今日のおじさん、なに食べました? (仮)

妻の料理と、おじさんの毎日の記録です。ほんのり工学テイスト。

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位相差AFのエッジ検出、センサーが2個1組の理由
【今日の夕食】
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OLYMPUS E-PM2+MZD45mmF1.8;90mm相当、F2.8、SS1/100、ISO250
★パン
 久しぶりに買った食パンと、マフィンです。

★ホワイトシチュー
 妻の手作りです。ホワイトルウではなく、小麦粉とバターを混ぜた「ブールマニエ」を使ったそうです。じゃがいもがおいしかったです。

★りんご

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【今日のおじさん】位相差AFのエッジ検出、センサーが2個1組の理由
 昨年9月に、初めての一眼レフカメラ(狭義にはノンレフカメラ)を買いました。このカメラを買ってから、レンズやカメラの関心が高まり、いろいろ調べています。

 今日は、一眼レフカメラ(ミラー付き)の特徴である、「位相差AF(位相差オートフォーカス)」の原理について書きます。


★位相差AFの基本原理
 デジタルカメラ、特に一眼レフ(ミラー付き)の代表的な自動ピント調整方法である「位相差検出式オートフォーカス(位相差AF、位相差検出方式)」の原理は、前回の記事(→こちら)で詳しく書きました。以下、おさらいです。

 位相差AFでは、下図1のように、自動ピント合わせ専用のAFセンサーが配置されています。
<図1>
20140118z1.jpg
 AFセンサーは、2個の2次レンズ(セパレーターレンズ)と、2個のセンサー(ラインセンサー)で構成されています。撮影レンズが撮像面に結ぶ像を、2つのレンズで分割して、それぞれのセンサーに再度結像します。下図2は、ピントが合うように、レンズ位置X[mm]が調整されている場合です。センサー上の像は、中心軸からa0[mm]の位置に結ばれます。これを、センサーの原点とします。
<図2>
20140118z2.jpg
 下図3は、レンズ位置X'[mm]が撮像面に近すぎる場合(後ピン)です。この場合は、撮像面には像は結ばれず、ボケた像になります。いわゆる「ピンボケ」の状態です。このとき、AFセンサーに結ばれる像は、図3のピントが合った状態に比べて、互いにΔ1’ずつ離れる方向に移動します。このΔ1’は、レンズのピント位置からのズレ量が大きいほど、大きくなります。
<図3>
20140118z3a.jpg
 逆に、下図4は、レンズ位置X''[mm]が撮像面から遠すぎる場合(前ピン)です。この場合も、ピンボケです。AFセンサーに結ばれる像は、図3のピントが合った状態に比べて、互いにΔ1''ずつ近づく方向に移動します。図3と比べると、移動の方向が逆です。このΔ1''も、レンズのピント位置からのズレ量が大きいほど、大きくなります。(なお、正確には、AFセンサー上の像は、図2と違ってピントが合わず、ボケています。ボケた像の中心点が、像の位置です。)
<図4>
20140118z4a.jpg
 以上のように、位相差AFでは、2つ1組のAFセンサーに結ばれる、2つの像の位置の変化から、レンズの位置のズレ方向と、ズレ量を正確に知ることができます。このズレ量を知ることで、一発で(ピント位置の近くを行ったり来たりする「シーク動作」なしに)、レンズをピントの合う位置まで移動させることができます。


★エッジ検出~実際の被写体の場合
 以上の動作では、簡単のために、被写体が点であるとしました。このため、上の位相差AFの動作は、AFセンサー上の像の位置を知る、という動作に見えます。しかし実際には、被写体は点でなく、面です。面には、明るさの分布があります。1点だけを見るのでは、ピントを合わせることができません。
 そこで実際の位相差AFでは、「像の位置」を調べるのではなく、「像のエッジ」を調べているはずです。像のエッジを基準として、ピントを合わせるのです。以下に、その手順を示します。
 
 下図5のように、上部だけが明るい被写体を考えます(赤色で示した箇所が明るく、白色が暗い)。ピント面における光の強さの分布は、赤い曲線で示したようになっています。明るいところと暗いところの境目、すなわち「エッジ」は、階段状ではなく、緩いスロープ状になっています。
<図5>
20140119z1.jpg
 この図5では、レンズ位置X[mm]が、ピントの合う位置にある状態を示しています。このとき、2次レンズによってセンサーに結ばれる像を考えます。この像の明るさの分布は、図中の「輝度」で示されるような分布になります。すなわち、ピント面の像の明るさ分布を、そのまま縮小したような分布になります。
 最初の説明の図2のように、像が点であれば、センサー上の点の位置は、簡単に定められます。しかし、上図5のように明るさ分布を持つ像の場合、どこを像の位置とすればよいのか、判断しにくいです。そこで、この像をそのまま用いるのではなく、像のエッジを検出して、エッジの位置を考えることにします。エッジの検出方法は、いろいろ考えられますが、ここでは単純に、明るさの「傾き」(スロープ、勾配)を用いることにします。数学的には、像の明るさ分布の微分値を使えばよいです。すると、上図5のいちばん右、「エッジ」で示したように、「傾き」の分布を得られます。
 この「エッジ」を見れば、像の位置は明瞭です。最も傾きが大きい部分、すなわちエッジが鋭利な部分を、像の位置とします。上図5では、エッジ位置e0[mm]が、一意に定まりました。ここで、e0は、センサー上の原点位置a0(図2)からの距離として定めています。a0が2次レンズ配置(L3,L4,h)から一意に定まるのに対して、e0は対象物の形状に依存します。したがって、e0はピントが合うまでは未知です。
 なお、実用上は、エッジがいくつも見つかることがありそうです。この場合は、下から何番目のエッジを使う、最もエッジの大きいものを使う、といったような、取り決めが必要になることと思われます。また、位相差AFでは、上述のような「エッジ検出」をしています。一様な明るさの像(コントラストが低い、明暗が少ない像)では、エッジ検出が困難です。このような場合には、位相差AFでは、ピント合わせが難しいと推察されます。(位相差AFで、「クロスセンサー(クロス測距)」というセンサー配列がしばしば用いられるのは、この理由によります。クロスセンサーについては、また別の機会に書きたいと思います。)


★AFセンサーが2個1組の理由
 下図6は、レンズがピント位置よりも、撮像面に近い状態のときです。対象物が点のときの説明の、図3と同じ状態です。この場合も、センサー上の像を微分して、エッジを検出します。エッジ位置は、原点a0を基準として、上側センサーではe1’[mm]、下側センサーe2’[mm]となります。図3とは異なり、e1’とe2’が同じ値にはならないことに、注意が必要です。(なお、正確には、センサー上の像は、図5と異なり、ボケています。ボケた像に対してエッジ検出を行うため、ボケが大きい場合には、エッジ検出が不正確になる可能性があります。この場合には、「一発で」ピント合わせをすることが、困難になるかもしれません。)
<図6>
20140119z2.jpg
 図3と同様に、図6の状態では、センサー上の像は、ピントが合った状態(図5)に比べて、上側センサーでは上方にΔ1’、下方センサーでは下方にΔ1’[mm]だけずれています。つまり、次式1が成り立ちます。
20140119s1.jpg<式1>
 式1を変形すると、像のずれ量Δ1’[mm]は、次式2となります。
20140119s2.jpg<式2>
 撮影対象物が点の場合(図3)との違いは、2つのセンサーで、像の位置e1'とe2'が、異なっている点です。対象物が点に限定された図3では、2つのセンサーとも移動量が同一になるので、センサーが1個だけでも、像の移動量Δ1’が分かりました。しかし、撮影対象物が点ではない図5の場合には、像の移動量Δ1’を知るためには、2つのセンサーの像のエッジ位置e1'とe2'の「差分」をとることが必要になります。この理由から、AFセンサーは1つではなく、2個で1組になっているのです。(2つの像のエッジ位置の差=位相差を検出していることから、「位相差AF」の呼び名があるのだと思います。)

 下図7は、反対に、ピントの合う位置よりも、レンズが撮像面から離れている状態です(図4に対応)。このとき、センサー上のエッジ位置は、e1''[mm]とe2''[mm]です。やはり、e1''≠e2''です。
<図7>
20140119z3.jpg
 図4と同様に、図7の状態では、センサー上の像は、ピントが合った状態(図5)に比べて、上側センサーでは下方にΔ1''、下方センサーでは上方にΔ1''[mm]だけずれています。つまり、次式3が成り立ちます。
20140119s3.jpg<式3>
 式3を変形すると、像のずれ量Δ1''[mm]は、次式4となります。
20140119s4.jpg<式4>
 ここで、図6と図7では、ずれの向きが逆です。ここでは、図6の向きを正として、図7の移動量は-Δ1''であるとしました。こうすれば、図6に対応する式2と、図7に対応する式4は、右辺が同じになります。すなわち、像のズレの向きを考えずに、式2または式4を使えば、像の移動量Δ1'(上センサで上向きの移動を正)が得られます。


★エッジの位置からピントの合う位置が分かる
 以上のようにして、上下2個のセンサーの「エッジの位置」から、像のずれ量Δ1’を知ることができました。この値が分かれば、前回の説明(→こちら)と同様にして、ピントの合うレンズ位置Xを、一意に求められます。手順を以下に再掲します。
 まず、次式5でL2’[mm]を計算します。L3[mm]、L4[mm]、h[mm]は、2次レンズの配置位置です。a0[mm]は、センサー上の原点位置です(図2)。
20140118s04.jpg<式5>
 ここで、20140118s01.jpg
 次に、次式6でL1’[mm]を計算します。fは、レンズの焦点距離[mm]です。
20140118s06.jpg<式6>
 ピント面までの距離A[mm]を、次式7で計算します。X’[mm]は、現在のレンズ位置です。
20140118s07.jpg<式7>
 最後に、ピントの合うレンズ位置X[mm]を、次式8で計算します。
20140118s02.jpg<式8>
 オートフォーカス用のレンズは、レンズ位置の情報(エンコーダ情報)をカメラ本体と通信して、レンズを所望の位置X[mm]に移動させる機能を持っています。したがって、ピントの合うレンズ位置Xが分かってしまえば、レンズをその位置に、正確に移動させられます。これによって、ピントが合います。


★まとめ
 撮影対象物が点でなく、一般的な形状の場合について、位相差AFセンサーの仕組みを調べました。
 位相差AFでは、次のようにして、ピント合わせを行います。
1)撮像面より奥の位置に、2次レンズとAFセンサーの組を、2組配置する。
2)2次レンズで、各AFセンサーに、再度像を結ぶ。
3)センサー出力から、「エッジ検出」によって、各像のエッジの位置を得る。
4)2つのセンサー上のエッジの位置の差分から、像のズレ量を知る。
5)像のズレ量から、ピントが合うレンズ位置を、計算式で求める。
6)得られたレンズ位置まで、レンズを移動させる。

 以上のような動作をさせるために、位相差AFでは、2個で1組のAF専用センサーが必要になります。また、位相差AFでは、レンズを動かしながらピントを探る必要がないので、ピント合わせを高速にしやすいです。


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