今日のおじさん、なに食べました? (仮)

妻の料理と、おじさんの毎日の記録です。ほんのり工学テイスト。

gang01.jpg
↑↑↑夏休みの自由研究。画像クリックで記事一覧を表示します↑↑↑
ピントが合わない・遅い・不正確~一眼レフ、位相差AFの問題点
【今日の夕食】
 今日は、娘(2歳11ヶ月)と、自転車で公園まで行きました。もらった自転車ですが、補助輪と、後ろから押せる棒が付いていて、便利です。娘は、まだ漕ぐのは難しい様子でしたが、ハンドル操作は危なげなくこなしていました。
N1261860.jpg
OLYMPUS E-PM2+MZD45mmF1.8;90mm相当、F2.8、SS1/80、ISO250
★米飯

★ニラ鶏つくね、レタス
 ニラたっぷりの、鶏肉団子です。麩が入って、ふんわりとした食感でした。おいしいですよ。

★4点盛りプレート
・トマト
・ゆで卵
・鯖蒸し焼き(酢で蒸しました)
・マカロニサラダ

★ポンカン、ぶどう(レッドグローブ)
 ポンカンは、妻の好物です。レッドグローブは、味は良いですが、皮と種が気になりました。

妻の料理を応援して下さい:
写真日記


【今日のおじさん】ピントが合わない・遅い・不正確~一眼レフ、位相差AFの問題点
 昨年(2013年)の9月に、初めての「一眼レフカメラ」(ノンレフ)を買いました。レンズやカメラに関して、いろいろな実験や考察を進めています。
20130920zcompare2.jpg20130920zwith45.jpg


 今回は、一眼レフカメラ(ミラー付き)の特徴である「位相差AF(位相差オートフォーカス)」が、うまく動作しなくなる状況について、書きます。


★位相差AFがうまく動かないとき
 これまで、オートフォーカスの一方式である「位相差AF(位相差検出AF、位相検出方式AF)」のしくみや構造について、いくつか記事を書きました。
★一発で高速ピント合わせ!~位相差検出AFのしくみ →こちら
★位相差AFのエッジ検出、センサーが2個1組の理由 →こちら
★一眼レフ分解実験!キャノンEOS、位相差AFの構造 →こちら

 位相差AFは、「一発で高速に」ピントが合うのが、特長とされます。しかし、以下のような場合、位相差AFは、うまく動作しない(AFが遅くなる、不正確になる、動作できない)と考えられます。
a)被写体のエッジが明瞭でない
b)被写体が同じパターンの繰り返し模様の場合
c)AF前のボケが大きい
d)レンズのF値が大きすぎる

 以下、それぞれの場合について、ピントが合いにくい理由を示します。


★被写体のエッジが明瞭でない場合
 位相差AFでは、下図1のように、撮影レンズの像を2次レンズ(セパレータレンズ)で2つに分けて、この像をAF用センサ(ラインセンサ)に再結像させています。この2つのセンサ上の像の「エッジ」のズレから、ピントの合うレンズ位置を算出するのが、位相差AFの原理です。
<図1>
20140119z2.jpg
 上図1の通り、位相差AFでピント合わせを行うためには、像のエッジを検出する必要があります。エッジ位置が分からないと、2つのセンサ上の像のズレが分からないからです。
 このため、下図2のように、AF検出ラインの方向(2次レンズおよびラインセンサーの並び方向)に明暗差がない対象物の場合には、ピント合わせができません。この場合、センサーの出力が一様になってしまい、エッジ位置を定義できないからです。
<図2>
20140126z1.jpg
 図2のような対象物の場合には、上下方向でなく、左右方向にエッジを検出できれば、位相差AFでもピント合わせが可能です。すなわち、同じ対象物でも、横位置でなく縦位置にカメラを構えれば、検出ラインの方向が90°変わるので、位相差AFが機能すると考えられます。
 しかし、ピントを合わせるために、カメラの姿勢(すなわち構図)を変えないとならないのは、実用上、たいへん不便です。そこで、下図3のような、「クロスセンサー(クロス測距)」の配置が用いられることがあります。
<図3>
20140126z5.jpg
 この「クロスセンサー」では、縦方向に並んだ「横線検出」用の2次レンズ・センサーと、横方向に並んだ「縦線検出」用の2次レンズ・センサーを備えています。この構成によれば、縦方向と横方向に、同時にエッジ検出が可能です。このため、一方向にはコントラストが不明瞭な撮影対象物であっても、他方向のエッジ検出ができれば、ピントを合わせられます。

 実際のカメラには、複数の位相差AFエリア(測距点)があります。そして、このようなクロスセンサーは、AFエリアのうち、特に重要な箇所(中央など)に限定して、配置されているようです。このため、AFエリアごとに、エッジ検出の確実性が異なる場合があります。
 下の写真は、実際の位相差AFユニットを分解して、2次レンズ(セパレーターレンズ)を取り出したものです(分解の詳細は→こちらの記事)。このカメラは、旧式のため、AFエリアは3箇所だけです。3箇所のAFエリアに対応して、3箇所に窓があります。そして、中央の窓には2組の2次レンズ対が、左右の窓には各1組の2次レンズ対が見えます。つまり、この例では、中央はクロスセンサー、左右は一方向センサー(横線検出)になっています。
20140124z93.jpg
 また、上図3のクロス測距に加えて、45°斜め方向にも2組のセンサーを配置する、「デュアルクロスセンサー(デュアルクロス測距)」というものも存在するようです[1]。このデュアルクロスであれば、より多くの撮影対象について、確実にエッジ検出ができると考えられます。デュアルクロスは、主に高級機に装備されているようです。さらに、ラインセンサーを2ラインとした「千鳥配列」という構成も、用いられることがあるそうです[1]。
[1]キャノン;EOS-1DX、クロス測距点と配置
http://cweb.canon.jp/eos/special/1dxsp/afcustom5.html

 なお、上のようなコントラストが不明瞭な対象物は、位相差AFと並ぶ主要なAF方式である「コントラスト検出式AF」も、苦手な対象物です。しかし、コントラスト検出式では、AFエリア内のどこかに明暗差があれば、正確なピント合わせができます。この点では、デュアルクロスの位相差AFよりも優れると言えそうです。


★被写体が同じパターンの繰り返し模様の場合
 位相差AFでは、2次レンズで分離した2つの像の、エッジ位置のズレから、ピントの合うレンズ位置を求めます。しかし、下図4のように、AFエリア内に似たようなエッジが複数存在する場合、問題が生じます。どのエッジとどのエッジが対応するのかを、どのように判定するのか、という問題です。
<図4>
20140126z6.jpg
 上図4では、AFエリア内のエッジは2個だけです。このため、「上から1番目のエッジの位置を調べる」といった、単純な取り決めでも、エッジを正しく対応させられそうです。しかし、エッジがもっとたくさん増えた場合、エッジの対応は困難です。2個のセンサ上の像のズレによって、上のセンサで見えるエッジが、下のセンサでは見えない、といった状況が生じうるためです。例えば、細かい格子模様の壁紙など、同一パターンがAFエリア内で繰り返される撮影対象では、異なるエッジの位置でズレを判断してしまい、AFが不正確になったり、著しく低速になったりするかもしれません。
 このような、繰り返し模様の対象物の場合でも、繰り返しの方向が一方向であれば、前述の「クロス測距」で、AFの確実性を高めることができそうです。

 なお、「コントラスト検出式AF」では、同一パターンの繰り返しであっても、明暗差があれば、正確なピント合わせができます。このような対象物では、コントラスト検出式が、位相差AF方式に優れていると言えそうです。


★AF前のボケが大きい場合
 これは、オートフォーカスに入る前に、ピントが大きくボケている場合です。すなわち、いわゆる「大ボケ」から、ピントを合わせる場合です。下図5のように、初期のレンズ位置が、ピントの合うレンズ位置から、大きくズレている場合を考えます。この図5では、レンズが、撮像面に著しく近い状態です。
<図5>
20140126z2.jpg
 この場合、レンズの結ぶ像が、2次レンズにかなり近づきます。このため、2次レンズの結ぶ像の位置も、ピントが合った状態に比べて、大きくズレます。上図では、上側AFセンサーにおいて、像がセンサーからはみ出してしまいます。このため、エッジ位置がセンサーで検出できなくなってしまいます。
 また、センサー上に結ばれる像も、ピンボケになってしまい、エッジがボヤけてしまいます。このため、下側AFセンサーにおいては、エッジがつぶれてしまいます。エッジ検出はできなくはありませんが、検出されたエッジ位置は、不正確になっていそうです。

 以上のように、初期のピント外れが大きすぎると、位相差AFは、うまく動作できなくなってしまいます。レンズの焦点距離が大きいほど、レンズの移動範囲は増すので、ピント外れの程度が増して、位相差AFが正しく動作できない機会が増しそうです。
 このような「大ボケ」で位相差AFが動作できない場合には、「当てずっぽう」でレンズを動かす、いわゆる「シーク動作」が必要になります。レンズを動かした後、AFセンサーがエッジを検出できるようになれば、位相差AFを開始できます。しかし、このシーク動作のために、位相差AF本来の、「一発で高速にピント合わせ」という特徴は、得られなくなってしまいます。

 なお、位相差AFでなく、「コントラスト検出式AF」では、状況によらず、レンズを動かす「シーク動作」が必須です。このため、大ボケ・小ボケに関わらず、ピント合わせに時間を要します。ただ、コントラスト検出AFが前提のカメラ(ミラーレスやコンデジ)では、このシーク動作を前提に制御系(モーター仕様、移動レンズ重量、制御アルゴリズムなど)を設計しているようです[2]。
 対する位相差AFは、基本的にポイントtoポイントのレンズ移動が前提になっていそうで、シーク動作は特殊動作と考えて、制御系を設計しているかもしれません。したがって、同じようなシーク動作であれば、コントラスト検出AFが、位相差AFよりも高速である、という可能性も、十分考えられます。
 結局、ピント合わせのスピードは、AF方式(位相差AFかコントラストAFか)だけでなく、フォーカス系全体の特性によって決まる、ということだと思います。おそらく最悪なのは、位相差AFが前提の一眼レフで、コントラストAFを動作させた場合です。具体的には、一眼レフで「ライブビュー」を使って撮影させる場合です。ライブビューでは、ミラーを跳ね上げて、撮像素子の画像を液晶画面に映した状態で撮影します。ミラーが使えないので、AFセンサーは使えません。したがって、ピント合わせは、コントラストAFとなります。店頭で、実機を使ってみて感じたのですが、この場合のピント合わせは、とても遅いです。最近では、この弱点を克服するために、撮像素子に位相差AFセンサを埋め込み、ライブビューでも位相差AFが使えるカメラが登場しつつあります(例:キャノン EOS 70D の「デュアルピクセルCMOS AF」[3]など)。しかし、現状では、コンデジやマイクロフォーサーズのコントラストAFの速度には、まだ追いつけていないように感じます(撮像素子サイズの違いも効いていそうです)。
[2]Studio Graphics;メーカーに聞く デジタルカメラのココが知りたい!! - 第9回 タムロンに聞く
http://aska-sg.net/maker_int/makers-009-20120206.html
[3]キャノン;EOS 70Dオートフォーカス
http://cweb.canon.jp/eos/lineup/70d/feature-speedy.html


★レンズのF値が大きすぎる場合
 位相差AFには、動作可能な「最大F値」があります。使用する撮影レンズが、この最大F値よりも大きい(暗い)と、位相差AFは動作しません。例えば、キャノンの高級一眼レフ「EOS-1D X」というカメラでは、複数のAFエリアのうち、あるエリアはF2.8以下(F2.8光束対応)、別のエリアはF4以下(F4光束対応)、また別のエリアはF5.6以下(F5.6光束対応)でないと、AFが動作しないようです[1][4]。
 F値が大きくなると位相差AFが動作しなくなる理由を、下図6で説明します。下図6は、F2.8以下で動作する位相差AFであるとします。この図6では、レンズはF2.8以下のものを取り付けています。

[4]キャノン;カメラミュージアム-技術レポート 2011年9月号
http://web.canon.jp/Camera-muse/tech/report/2011/09/
<図6>
20140126z3.jpg
 レンズのF値は、レンズの焦点距離f(≒L2)に対する、レンズ直径Dの比です。F値=f÷Dで、F値は定義されます。つまり、同じ焦点距離の場合、F値が小さいほど、レンズ直径(有効径、口径、Aperture)が大きいことを示します。レンズ直径が大きいと、多くの光を取り込めます。図6では、上下の2次レンズに、十分な光を送ることができます。

 一方、図7は、F値が大きいレンズ、たとえばF5.6のレンズを取り付けた状態です。この場合、レンズの取り込む光の範囲は、かなり狭まります。このため、2次レンズには、光が入らなくなってしまいます。この状態では、AFセンサーに像が得られません。よって、位相差AFが動作できません。(最近のカメラは、どのレンズが取り付けられているか、電気信号でレンズと情報を交換しています。レンズのF値が対応範囲外であると、そのAFエリアは選択不可能になる仕組みが、カメラに搭載されているようです。)
<図7>
20140126z4.jpg
 F値が大きい場合でも、位相差AFを動作させるためには、2次レンズ間の距離hを小さくするか、2次レンズ直径を大きくするか、が考えられます。しかし、これらの対策では、エッジ位置の検出精度が悪くなったり、AFセンサー上の像がボケやすくなったり、という問題がありそうです。つまり、検出精度をとるか、確実性(対応レンズ、検出範囲の広さ)をとるか、といった、トレードオフになります。上級機では、F値の小さいレンズとの組み合わせが前提のようで、高価な、F値の小さい(明るい)レンズを使わないと、使えるAFエリアが制限されてしまいます。

 対する「コントラストAF」では、使用レンズの制限はありません。また、撮影される像そのものでエッジの明瞭さ(コントラストの強さ)を検出するため、ピント合わせの正確さが常に確保できます。


★まとめ
 位相差AFにおいて、ピント合わせができない・不正確になる・低速になるなどの場合について、その理由を調べました。
 位相差AFは、コントラストAFよりも高速と言われています。しかし、位相差AFが本来の性能を発揮するためには、被写体の性状や使用レンズ範囲などに関して、多くの制限があるようです。位相差AF本来の「高速・一発でピント合わせ」というメリットを十分に活かすためには、これらの事情を、しっかりと把握しておく必要があると思われます。

 逆に言うと、上のような位相差AFの制限を考えると、いつでも・確実に・そこそこ速くピントが合うコントラストAFは、きわめて実用性の高い、使いやすいAF方式であると言えそうです。実際、私の一眼ノンレフ(マイクロフォーサーズ)のコントラストAFは、きわめて高速かつ正確です。状況によっては、位相差AFを超える速さかもしれません。


応援よろしくお願いします:
写真日記
関連記事
スポンサーサイト
omocha201612.jpg
↑↑↑画像クリックで、我が家のおもちゃを紹介します!↑↑↑









管理者にだけ表示を許可する





トラックバック
TB*URL







Copyright © 今日のおじさん、なに食べました? (仮). all rights reserved.