今日のおじさん、なに食べました? (仮)

妻の料理と、おじさんの毎日の記録です。ほんのり工学テイスト。

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決め手は瞳分割!~デジカメ「像面位相差AF」の仕組み
【今日の夕食】
 今日も妻は「不元気(ふげんき)」です(「ふきげん」ではありません)。病院に行ったところ、「貧血」と診断されました。鉄が足りないようです。
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OLYMPUS E-PM2+MZD45mmF1.8;90mm相当、F3.2、SS1/100、ISO500
★しろくまラーメン
 北海道土産(昨夏)の「しろくまラーメン」です。賞味期限を2か月ほど過ぎました。塩味です。味は、普通でした。

★唐揚げ(生協惣菜)、青菜ごまあえ、トマト、ゆでたまご

★りんご

 妻と娘(3歳0か月)は、私と違うものを食べました。妻は食欲不振、娘は寝起きです。
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【今日のおじさん】決め手は瞳分割!~デジカメ「像面位相差AF」の仕組み
 昨年(2013年)の9月に「ミラーレス一眼レフ」を買いました。これをきっかけに、レンズやカメラについて調べています。

 今回は、最近のデジカメで進歩が著しい「像面位相差AF」の仕組みについて書きます。


★「像面位相差AF」で位相差検出方式の弱点を克服!
 旧来の「一眼レフ」では、オートフォーカス(自動ピント合わせ)の仕組みとして、「位相差オートフォーカス」(位相差AF、位相差検出式、位相差測距方式、位相差測距式)が搭載されているのが普通です。この「位相差AF」では、レンズを通った光をミラーで反射させて、ピント合わせ専用の「位相差AFセンサ」に導きます(下図1)。
<図1>
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 デジカメの代表的なAF方式には、ほかに「コントラストAF(コントラスト検出方式)」があります。位相差AFは、コントラストAFに対して、「動く被写体にピント追従しやすい」などの利点があります。

 位相差AFの仕組みについては、以前の記事で書きました。
★一発で高速ピント合わせ!~位相差検出AFのしくみ →こちら
★位相差AFのエッジ検出、センサーが2個1組の理由 →こちら
★一眼レフ分解実験!キャノンEOS、位相差AFの構造 →こちら
★ピントが合わない・遅い・不正確~一眼レフ、位相差AFの問題点 →こちら

 しかし、この「位相差AF」には、重大な欠陥があります。
欠点1)ミラーのために、カメラが大型になってしまう。
欠点2)「ライブビュー撮影(液晶画面を見ながらの撮影)」では、位相差AFが動作しない。

 これらの欠点を克服するために、最近実用化が進んでいるのが、「像面位相差AF」です。

 「像面位相差AF」では、撮像素子(撮像センサー)の上(=像面)に、位相差AFセンサーを設置します。このため、ミラーが必要ありません。また、常に光を撮像素子に導けるので、ライブビュー撮影でも、位相差AFを使用できます。
 像面位相差AFは、2010年に実用化されたばかり[1]の、新しい技術で、現在発展が著しいです。特に一眼レフタイプのカメラ(ミラー付き、ミラーレス)で、採用が多いようです。


 以下では、「像面位相差AF」の仕組みを説明します。この原理の説明では、文献[1]-[3]を参考にしました。

[1]富士フイルム;像面位相差AF技術
http://www.fujifilm.co.jp/corporate/jobs/aboutus/technology/03/review10.html
[2]公開特許公報;特開2010-91991、撮像装置及びその制御方法及びプログラム、キャノン
[3]公開特許公報;特開2014-32214、撮像装置及びその合焦位置検出方法、富士フイルム


★「瞳分割」でピントのズレ量を算出
 「像面位相差AF」は、「瞳分割(ひとみぶんかつ)」の手法を利用しています。まず、この「瞳分割」について、説明します。

◎「瞳分割」=ひとつのレンズを左目と右目に分ける
 通常のカメラは、下図2のように構成されます。光源である被写体から出た光は、レンズを通り、撮像素子(撮像センサー、CCDやCMOSなど)に像を結びます。この像が電気的に検出されて、画像が記録されます。
<図2>
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 「瞳分割」では、レンズを部分的に覆って、光の通る道すじを制限します。すなわち、下図3a、3bのように、2種類の覆い方によって、「左目経路」と「右目経路」を作ります。
<図3a> 瞳分割-左目経路
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<図3b> 瞳分割-右目経路
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◎「瞳分割」でピントが分かる!
 瞳分割をすると、撮像面にできる像の様子が変わります。

 まず、ピントが合っている場合です(下図4)。この場合は、左目経路、右目経路とも、レンズの中心軸上に、像を結びます。
<図4>左図:左目経路、 右図:右目経路
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 次に、下図5は、ピントの合う位置よりも、レンズが撮像素子から離れている場合です(いわゆる「後ピン」)。
<図5>左図:左目経路、 右図:右目経路
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 この場合は、左目経路と右目経路で、像の結ぶ位置に違いが現れます。すなわち、
 ・左目経路:像が「上」に移動する。
 ・右目経路:像が「下」に移動する。
 像の移動量は、ピントのズレが大きいほど、大きくなります。

 そして、下図6は、ピントの合う位置よりも、レンズが撮像素子に近い場合です(いわゆる「前ピン」)。
<図6>左図:左目経路、 右図:右目経路
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 この場合も、左目経路と右目経路で、像の結ぶ位置が違います。また、像の移動量は、ピントのズレが大きいほど、大きくなります。ただし、ズレかたは、図5の場合と逆です。すなわち、
 ・左目経路:像が「下」に移動する。
 ・右目経路:像が「上」に移動する。

 以上のように、ピントのズレ具合によって、左目経路と右目経路の像の位置が変わります。
 
 左目経路と右目経路の像の「ズレ量(像と像の間の距離)」を調べれば、ピントがどれだけずれているか、ピントの合うレンズ位置がどこか、計算できます。

 これは、像面位相差AFでない、普通の位相差AF(ミラーを利用したもの)の手法と同じです。

 別の記事で、像面位相差AFの原理を確かめる実験をしています。興味のある方は、→こちら
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★像面の「遮光膜」で瞳分割を実現!
 上図3~6では、レンズを部分的に覆うことで、「瞳分割」を実現しました。

 しかし実際には、レンズを左右別々に、かつ同時に覆うことはできません。そこで像面位相差AFでは、「遮光幕」を使います。


◎「遮光幕」を利用した「位相差画素」
 「像面位相差AF」では、レンズを部分的に覆う代わりに、撮像素子の近くを部分的に覆います。具体的には、下図7のように、撮像素子の表面に「遮光幕」と呼ばれる「覆い」を設置します。遮光幕には、小さな穴(遮光幕開口)が開いていて、光を部分的に通過させるようになっています。つまり、レンズを部分的に覆ったのと、同じ作用があります。
<図7>
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 撮像素子のピッチは、たとえば10μm程度です。遮光幕開口は、ミクロンオーダーの、ごく小さな穴です。この遮光幕は、撮像素子を含む半導体の製造プロセスの中で、形成されるようです。たいへん精密な技術です。

 撮像素子のうち、遮光幕に覆われた部分を「位相差画素」と呼びます。位相差画素は、撮像素子上の通常の画素とは、光の受け方が違います。このため、基本的には、撮影に用いることはできません。つまり、「位相差画素」の部分では、撮影データが「欠落」します。この欠落したデータは、周囲の画素のデータを使って、補完する必要があります。

 上図7の「位相差画素」は、「瞳分割」の「左目経路」です。同様に、下図8のように、「右目経路」も作ることができます。
<図8>
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 この例では、右目経路の位相差画素は、左目経路の位相差画素の隣に置いてあります。左目と右目の位相差画素が離れすぎると、違う像を見ることになるので、ピント合わせの精度が落ちてしまいます。


◎「位相差画素」を並べて「瞳分割」
 ところで、光源は、レンズの軸上だけに存在するわけではありません。軸から外れた光源に対しては、下図9のように、別の位置の「位相差画素」が必要になります。
<図9>
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 そして、下図10のように、ある範囲に位相差画素を並べて、「位相差検出範囲」を形成します。
<図10>
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 図10の構成は、下図11のように、レンズを部分的に覆った場合と、同一になります。
<図11>
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 つまり、「像面位相差AF」では、撮像素子を部分的に覆うことで、レンズを部分的に覆う「瞳分割」と同じ作用を得ています。



★位相差AFのジレンマ~「画質」か、「ピント」か
 「瞳分割」を実現できれば、あとは普通の(像面でない)位相差AFと同じで、ピントの合うレンズ位置を算出できます。

 ただ、「像面位相差AF」ならではの問題点もあります。

 図10では、「位相差画素」を隣接させて、連続して配置しています。しかしこの場合、通常の画素が連続して欠落してしまうので、撮影される画像の品質劣化が懸念されます。
 画質を上げるためには、位相差画素を「とびとび」に、分散させて配置したほうが良いです。しかし、位相差画素を分散させると、今度は位相差の検出点が不連続になってしまい、ピント合わせの精度が悪化します。

 以上のように、「像面位相差AF」では、「画質」と「ピント精度」が、「トレードオフ」になっています。このため、どのように位相差画素を配置するか、ピント位置をどのように演算するか、が、最近の主要な課題になっているようです。また、位相差画素のデータを位相差検出への利用だけで終わらせず、画像データとしてうまく利用する方法も、模索されています。


 ちなみに、普通の(像面でない)位相差では、「セパレータレンズ」によって「瞳分割」を実現しています。また、位相差AF専用の「ラインセンサー」と、撮影専用の「撮像素子」を、ミラーによって分離できます。このため、「画質」と「ピント精度」を両立できています。(その一方で、画面を見ながら撮影する「ライブビュー」はあきらめています。)


★まとめ
 「像面位相差AF」の仕組みを調べました。次のような原理になっています。

・「像面位相差AF」では、撮像素子の一部に「位相差画素」を組み込んでいる。
・「位相差画素」には、遮光幕を利用した「瞳分割」がなされている。
・「瞳分割」の左目経路と右目経路での像のズレ量から、ピント位置を算出する。


 ※限られた量の文献から記述しました。間違いがありましたら、教えてください。


<関連記事>
★像面位相差AFの原理を確かめる実験 →こちら
★従来の位相差AF(一眼レフ方式)の仕組み →こちら



今回は、たくさん図面を描きました。肩がこったので、応援をお願いします:
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