今日のおじさん、なに食べました? (仮)

妻の料理と、おじさんの毎日の記録です。ほんのり工学テイスト。

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デジカメ実験!「瞳分割」による像ズレ~位相差AFの基本原理
【今日の夕食】
 このところ疲れ気味の妻でしたが、今日は、多少ながら元気を取り戻したようです。しかし夜中に、突然、パンを作り出しました(しかも2種類)。元気な時こそ睡眠が必要だ、と言っても、頑固なので聞きません。明日は、またダメかもしれません。
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OLYMPUS E-PM2+MZD45mmF1.8;90mm相当、F4.0、SS1/100、ISO800
★米飯

★みそ汁、わかめ・大根

★鮭フライ、ミックスベジタブル・レタス
 生協の鮭フライです。

★冷奴

★豆腐ヨーグルトチーズケーキ
 妻の手作りです。しっとりしています。

頑固ですが、がんばりやの妻を、応援して下さい:
写真日記



【今日のおじさん】デジカメ実験!「瞳分割」による像ズレ~位相差AFの基本原理
 先の記事で、カメラのオートフォーカス(自動ピント合わせ)の一方式である、「位相差AF(位相差測距方式)」の原理について書きました。
 ★像面位相差AFの仕組み →こちら
 ★従来の位相差AF(一眼レフ方式)の仕組み →こちら

 今回は、位相差AFの原理のキモである「瞳分割」について、実際のカメラを使って、実験を行いました。


★「瞳分割」:位相差AFの基本原理
 「位相差検出式」のAFでは、レンズから入る光の経路を左右2つに分割する「瞳分割」を行っています(下図1)。
<図1> 左:左目経路、右:右目経路
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 ピントが合っているときは、上図1のように、左目経路と右目経路で、撮像素子(撮像センサー、CMOSやCCD)に届く光の位置(像の位置)は同じです。しかし、ピントが合っていない場合には、下図2aや下図2bのように、左目経路と右目経路で、撮像素子上の像の位置が変わります。
<図2a> レンズが撮像素子から遠いとき(前ピン)
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<図2b> レンズが撮像素子に近いとき(後ピン)
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 このように、左目経路と右目経路での像の位置の違い(ズレ量)を検出することで、ピントがどれくらいずれているか、計算できます。この計算結果から、レンズを動かして、ピントを正しく合わせるのが、位相差AFの仕組みです。

 なお、上図では、レンズを部分的に覆っています。しかし実際には、レンズを覆うわけではありません。すなわち、像面位相差方式においては撮像素子表面の「遮光幕」によって、従来の位相差AF(一眼レフ方式)においては「セパレータレンズ」によって、レンズを部分的に覆うのと、同じ作用効果を得ています。(詳しくは前述の過去記事をご覧ください。)


★デジカメ実験!「瞳分割」をやってみる
 位相差AFの仕組みは、上述のとおりですが、納得するためには「実験」が一番です。そこで、「瞳分割」の原理を確認するための実験を行いました。

 使用機材は、次の通りです。
 ・カメラ:オリンパス ミラーレス一眼レフ E-PM2
 ・レンズ:オリンパス 単焦点レンズ M.ZUIKO DIGITAL 45mm F1.8
 ・被写体:グレーカード(目盛線の入った灰色の紙)

 下写真1のように、カメラのレンズにボール紙の覆いを付けて、「瞳分割」をしました。覆いには、レンズ中心から偏心させて、円形の開口(穴)を開けています。穴の中心位置はレンズ中心から10mm、穴の直径は5mmです。覆いは、レンズ先端に取り付けたレンズガード(プロテクタ)に固定されています。レンズガードを回転させると、穴の位置が変わり、左目経路または右目経路とすることができます。
<写真1>上:左目経路、下:右目経路
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 被写体は、グレーカードです。カメラを三脚に固定して、撮影しました。
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 撮影は、次の手順で行いました。
1)被写体からの距離=500mmで、手動でピント合わせをする。
2)ピントを固定したままカメラを移動して、被写体までの距離を変える。
  被写体までの距離は、750mm、1000mm、1500mm、の3通りとする。
3)レンズの覆いを左目経路、右目経路とした各場合で、撮影を行う。
4)左目経路と右目経路で、左右方向の像のズレ量を調べる。

 撮影条件は、次の通りです。
・画像サイズ    :1920×1280ピクセル(3Mサイズ)
・絞り       :F1.8(開放)
・シャッタースピード:1/20s
・ISO感度      :ISO3200
・ホワイトバランス :マニュアル、グレーカードにピントを合わせた状態で取得。
 なお、絞りは開放ですが、覆いの口径が5mmですので、実質的なF値は、焦点距離45mm÷口径5mm=F9、です。


 以上の実験から、被写体までの距離と、像のズレ量の関係を調べました。


★実験結果:左右経路で像がズレた!
 下の写真2は、ピント距離=500mm、被写体までの距離=750mmの場合に、レンズに覆いを付けないで撮影したものです。当然ながらピンボケ写真になっています(絞りF9で撮影)。
<写真2>
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 そして、レンズに覆いを付けた場合を、下写真3a、写真3bに示します。
 2つの写真を比較すると、左目経路と右目経路とで、左右方向に画像がズレていることが確認できました。見事、もくろみ通りです。カメラの位置はまったく変わらないのに、像がずれるなんて、不思議です。
<写真3a>左目経路
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<写真3b>右目経路
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 この実験では、ピント距離<被写体までの距離、となっています(いわゆる「前ピン」)。したがって、先の図2aのように、像は、覆いの穴と反対側にずれます。そして、液晶画面に写るのは、上下左右が反転した像です(レンズを通った像は、上下左右反転するため)。したがって、最終的に得られる像は、開口と同じ方向にズレた像になります。写真3a、3bを見ると、左目経路は左に、右目経路は右に、像がずれることを確認できます。

 写真3aと写真3bのズレ量を、画像閲覧ソフト(Irfanview)で調べました。具体的には、グレーカードの中心線のX座標(単位:ピクセル)を両写真で調べて、その差分をとりました。(ただ、ピンボケの像なので、中心線には幅があります。このため、目視で線の中央を「エイヤ!」で読んでいます。多少の誤差が避けられません。)

 被写体までの距離と、像のズレ量の関係は、下表のとおりでした。被写体までの距離が大きくなる(=ピントのズレ量が増す)にしたがって、像のズレ量が増すことが、確認できました。
被写体までの距離 [mm]50075010001500
像のズレ量(左右差) [ピクセル]06996131



★理論との比較:被写体の距離と像のズレ量の関係
 以下では、実験結果と、理論値の関係を調べます。このために、ズレ量の理論式を導いておきます。

 下図3のように、ピントからレンズの距離をL1[mm]、被写体からレンズの距離をC1[mm]とします。また、レンズの開口穴の偏心量をa1[mm]とします。
<図3>
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 像は、レンズから撮像素子側に距離C2[mm]のところで像を結びます。レンズから撮像素子の距離L2[mm]は、C2よりも大きいです。このため、撮像素子上の像はボヤけるとともに、中心からa2[mm]だけズレます。

 このとき、撮像素子における像のズレ量a2[mm]は、幾何学的な関係から、次式1となります。
20140315s03.jpg<式1>

 レンズの基本式(レンズメーカーの式)から、L1とL2、C1とC2には、次式2、3の関係があります。ここでfは、レンズの実焦点距離[mm]です。(この式の導出は、→こちらの記事
20140315s01.jpg<式2>
20140315s02.jpg<式3>

 式1~3から、次式4を得ます。
20140315s04.jpg<式4>

 式4のズレ量a2は、単位が[mm]です。実験と比較するには、これをピクセルに換算する必要があります。次式5で、換算ができます。
20140315s05.jpg<式5>
 ここで、
 ・Bw:撮像素子の幅[mm]
 ・pw:画像の幅方向のピクセル数[ピクセル]

 左目経路と右目経路での画像のズレ幅は、上のpa2の2倍になります。式4~5より、左目・右目経路でのズレ幅2×pa2[ピクセル]は、次式6で計算できます。
20140315s06.jpg<式6>

 実験結果と、式6による計算結果をグラフにして比較します。用いる数値は、次の通りです。
 ・Bw:撮像素子の幅=17.2mm(マイクロフォーサーズ)
 ・pw:画像の幅方向のピクセル数=1920ピクセル(3Mサイズ)
 ・L1:レンズからピントまでの距離=500mm
 ・C1:レンズから被写体までの距離=実験:750mm,1000mm,1500mm
 ・f :レンズの実焦点距離=45mm

 結果は、下図4のようになりました。実験値と計算値は、よく一致しています。
<図4>
20140315z02.jpg

 以上のように、「瞳分割」による左目経路と右目経路での像のズレ量を、実験と理論で確認できました。


★まとめ
 「位相差AF」の基礎となる「瞳分割」の原理を、実験で確認しました。

 瞳分割によれば、ピントがずれるほど、左目経路と右目経路での像の位置の違い(ズレ量)が増します。この現象は、今回の実験で確認でき、理論とよく一致しました。

 位相差AFでは、像のズレ量から、ピントのズレ量を算出して、ピントの合うレンズ位置を定めます。これによって、ピントを合わせることができます。


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