今日のおじさん、なに食べました? (仮)

妻の料理と、おじさんの毎日の記録です。ほんのり工学テイスト。

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煮物の2つのステップ~材料の「煮え」と「染み」
【今日の料理】 2011/5/31 夕食
 今日で,5月も終わりです.1年間の育児休業も,もうすぐに4ヶ月経ってしまいます.生活リズムが固定されていく中で,日々の生活を淡々とこなすだけになりつつあります.「このままではダメなんじゃない?」ということで,妻と少しケンカをしてしまいました.
 考えてみると,娘が生まれた当初は,娘の世話と家事だけで,手一杯でした.生活にも慣れ,ケンカをするだけのエネルギーが余るようになった,ということかもしれません.余ったエネルギーを上手に活用しながら,当初の新鮮さを忘れずに,有意義な育児休業期間を,過ごしたいものです.


★米飯

★みそ汁,なす

★ブリ照り焼き
 見切り品:3切れ=298円のブリです.しょうゆ・みりん・酒・砂糖のタレに15分ほど漬け込んだ後,ふっ素樹脂のフライパンで焼きました.ふっ素樹脂だと,くっつかないので,私の腕でも崩さずに焼けました.レシピは[1].
[1]浅田峰子;基本の台所,グラフ社,(2002)

★五目豆
 我が家の定番です(妻は,この料理を食べますが,あまり好まないようです.).具は,大豆・昆布・しいたけ・人参・大根・こんにゃくです.圧力鍋,加圧1分です.しかし,最近圧力鍋の調子が悪く,うまく加圧できませんでした.パッキンが,劣化しているのかもしれません.

★トマト

★おかか昆布


【今日の料理工学】 煮物の2つのステップ~材料の「煮え」と「染み」
 前回まで,味の染みの速さを決定付けるパラメータである「拡散係数」について,考察してきました.これまでの結果を,以下にまとめます.
 ・拡散係数が大きいほど,染みる速度が速い.
 ・拡散係数が2倍になると,染みる速度は√2倍になる.
 ・拡散係数は,温度により増加するが,その増加度合いは小さい(20℃につき約1.1倍).
 ・拡散係数は,調味料の分子量に,おおむね反比例する.

 ところで,調味料が染みる速度は,材料によっても変化します.また,同じ材料でも,煮え具合(火の通り具合)によって,調味料の染みる速度が変わります.

 今回は,煮え具合によって,調味料の染みる速度がどの程度変わるか,実験してみました.

 今回用いた試料は,次の通りです.
 ・試料の種類:大根
 ・試料の形状:イチョウ切り
  ・半径:約40mm
  ・厚さ:約15mm

 この試料をa~fの6個用意しました.そして,沸騰した湯の中に入れて,所定時間だけゆでました.ゆでる時間は,次の通りとしました.
 ・試料a:0分(ゆでない)
 ・試料b:3分
 ・試料c:5分
 ・試料d:10分
 ・試料e:20分
 ・試料f:30分

 ゆでた後,しょうゆ:水=1:4で混合した調味液に,30分間漬けました.この後,次のようにして,調味液の染み具合を比較しました.
 ・外観(表面および切断面)…目視観察による
 ・調味液の染みの深さ…定規(最小目盛=1mm)により測定
 ・味,食感…食べる人=36歳男性,今日もヒマ人


 さて,実験結果です.
 調理後の試料の外観を,下図1に示します.試料aのみ,明らかに色が薄いです.しかし,その他の試料では,明らかな色の差異は見られません.
<図1>
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 試料を切断すると,図2のようでした.
<図2>
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 色の染みの深さの測定結果は,以下の通りでした.
 ・試料a(ゆでない):0.5mm
 ・試料b(ゆで時間3分):0.5mm
 ・試料c(ゆで時間5分):0.5mm
 ・試料d(ゆで時間10分):1mm
 ・試料e(ゆで時間20分):1mm
 ・試料f(ゆで時間30分):1mm
 色にグラデーションがかかっていることと,測定器が最小目盛1mmの定規ということで,あまり正確な測定はできませんでした.

 また,味と食感は,次の通りでした.
 ・試料a(ゆでない):味=薄い,食感=とても固い
 ・試料b(ゆで時間3分):味=薄い,食感=固い
 ・試料c(ゆで時間5分):味=やや濃い,食感=やや固い
 ・試料d(ゆで時間10分):味=濃い,食感=柔らかい
 ・試料e(ゆで時間20分):味=とても濃い,食感=とても柔らかい
 ・試料f(ゆで時間30分):味=とても濃い,食感=とても柔らかい

 以上の通り,得られた結果は,測定方法の問題もあり,かなりあいまいなものでした.しかし,全体として,次の傾向が見えます.
 ・長い時間煮た材料ほど,染みの深さが深い.
 ・ゆで時間10分以上では,染みの深さに,ほとんど変化がない.

 この結果は,次のように説明できると思います.
 ・長い時間ゆでるほど,材料が破壊されて,柔らかくなる.柔らかい材料ほど,調味料が染みやすい(拡散係数Dが大きくなる).
 ・ゆで時間10分程度で,大根の材料の破壊は,ほぼ終了する.このため,ゆで時間を10分より増しても,材料は,それ以上は柔らかくならない.よって,調味料の染みやすさは,変化しなくなる.


 今回の実験結果から,十分に加熱して柔らかくなった材料には,調味料が染みやすいことが分かりました.この性質は,例えば,「豚の角煮」や「煮豆(含め煮)」などで利用されます.私の場合,豚の角煮の調理は,次の手順で行っています.
)肉を湯でゆでて,十分に柔らかくする.
)別に用意したタレで,味が染みるまで煮る.

 手順は,圧力鍋を用いると,大幅に時間を短縮できます.一方,手順は,圧力鍋を使っても,ほとんど短縮できません.しかし,煮立った後に火から下ろして放置しても,味は染みていきますので,省エネは可能です.調理後すぐに食べるよりも,一晩置いて食べたほうが,味が染みて美味になるようです.

 煮物の調理の手順を,)材料を柔らかくするステップ,)味を染み込ませるステップ,と分けて考えてみると,もう一歩料理上手になれるかもしれません.


【今回の結論】
 材料を十分に加熱して柔らかくしておくと,調味料が染み込みやすくなります.

【バックナンバー】
煮物編・前の記事:味付けの順番
煮物編・次の記事:温度上昇と味の染み

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