今日のおじさん、なに食べました? (仮)

妻の料理と、おじさんの毎日の記録です。ほんのり工学テイスト。

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人間は赤身か白身か?~赤身魚と白身魚の違い
【今日の料理】 2011/9/20 夕食
 今日は,妻と娘(7.3ヶ月)は,午前中は立正大学の子育て支援センター「ベアリス」へ行き,午後は予防接種(Hib,3回目)へ行き,忙しそうでした.私は,家で本を読んだりしながら,留守番でした.
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★米飯

★みそ汁,厚揚げ・わかめ

★ゴーヤチャンプルー
 具は,豚肉・ゴーヤ・ピーマン・ニラ・卵・豆腐.豚肉を入れすぎました.

★野菜の煮物
 昨晩の残り.キャベツのエグみが強く,不評です.

★ほうれん草おひたし,ミニトマト,卵の白身
 離乳食の余り.

★奈良漬け

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【今日の料理工学】 人間は赤身か白身か?~赤身魚と白身魚の違い
 食材編,今回は「魚」です.
 魚には,「赤身魚」と「白身魚」があります.日常的には,マグロなど身が赤いものを赤身魚,カレイなど身が白いものを白身魚と言っている気がします.しかし,赤身魚と白身魚はどう分けられるのか,なぜ赤身魚と白身魚がいるのか,など,よく分からないことが多いです.


★赤身魚と白身魚の定義は?
 まず,赤身魚と白身魚の学術的,あるいは法律上の定義がないか,調べてみました.

 しかし,残念ながら,明確な定義を見つけられませんでした.

 文献[1]によると,「赤身魚・白身魚という分類は,生物分類学を基礎としたものではない」という主旨の文とともに,以下のような記述があります.
 ・赤身魚=ミオグロビンが,肉に赤みを与える程度に存在するもの.
 ・白身魚=ミオグロビン含量が少なく,肉が白く見えるもの.
[1]鈴木;赤身の魚と白身の魚,調理科学,v.9,n.4,(1976)
 ※CiNii検索で参照可能:http://ci.nii.ac.jp/

 広辞苑によると,「ミオグロビン」とは,次のようにあります.
 「筋肉中に存在するヘモグロビンに類似のたんぱく質.筋肉中に酸素を供給する役割を持つ.」
 (ヘモグロビンは,よく知られた通り,赤血球などに含まれ,酸素の運搬に活躍するたんぱく質です.)
 赤身魚が赤いのは,このミオグロビンの含有量が多いため,らしいです.ミオグロビンは,赤色なのです.

 なお,ネット情報では,「白身魚=100gあたりのヘモグロビンとミオグロビンの含有量が10mg以下のもの」との記述がいくつかありましたが,出典がはっきりしませんでした.

 以上のように,明確な定義が見つかりませんでした.しかし,以下のように考えておけば,あいまいではありますが,大きな間違いはなさそうです.
 ・赤身魚:ミオグロビンが,比較的多い.肉が赤っぽく見える.
 ・白身魚:ミオグロビンが,比較的少ない.肉が白っぽく見える.
 上述の分類によると,サケ・マスは,肉が赤く見えますが,赤身魚から除外されます.サケ・マスの赤色は,ミオグロビンによるものでなく,別の色素(アスタキサンチン)によるものだからです.

 このほか,赤身魚と白身魚では,「血合(ちあい)」の量も異なるそうです[1].すなわち,赤身魚では血合が多く,白身魚は血合いが少ない傾向があります.


★なぜ,赤身魚と白身魚がいるのか?
 赤身魚と白身魚の違いは,ミオグロビンの量によっています.では,なぜ魚によって,ミオグロビンの量が違っているのでしょうか.

 ミオグロビンの量の違いを説明するには,まず,動物の筋肉についての理解が必要です.動物の筋肉は,多数の筋線維を束ねたような構造になっています.この筋線維は,性質によって,2つの種類に分けられます[3].すなわち,
 a)遅筋線維(TypeⅠ):収縮速度は遅いが持久力に優れる.
 b)速筋線維(TypeⅡ):収縮速度は速いが疲労しやすい.
[2]有賀;基礎から学ぶ!筋力トレーニング,ベースボールマガジン社,(2008)

 aの遅筋線維は,ミオグロビンを多く含みます.ミオグロビンは,酸素を蓄える能力を持ちます.そして遅筋線維は,蓄えられた酸素を用いて,持続的な運動をすることを得意としています.ミオグロビンの赤色のために,遅筋線維は赤く見えます.
 対して,bの速筋線維は,瞬発力に富んだ無酸素運動が得意です.速筋線維は,酸素をあまり必要としないので,ミオグロビンをあまり含みません.このため,速筋線維は白っぽく見えるそうです.

 赤身魚は遅筋線維(赤色)が多く,白身魚は速筋線維(白色)を多く持っています.つまり,肉の色の違いは,ミオグロビンの量の違いであり,筋肉の質の違いなのです.整理すると,
 ・赤身魚:遅筋線維が多い-ミオグロビンが多い -赤色-持続的な運動が得意
 ・白身魚:速筋線維が多い-ミオグロビンが少ない-白色-瞬発的な運動が得意
 すなわち,それぞれの魚が,生活の中で,持続的な運動と瞬発的な運動のどちらを必要としてきたかで,赤身魚になるか白身魚になるかが,決まってきたと言えます.

 文献[3]には,魚の生活タイプによって,魚が種類分けされています.抜粋すると,
 a)遠洋回遊魚類 :カツオ,マグロ,サメ,カジキ
 b)近海回遊魚類 :アジ,イワシ,サバ,サンマ,ブリ
 c)沿岸魚類   :イサキ,カマス,シラウオ,フグ
 d)底生魚類   :アナゴ,アンコウ,カレイ,ヒラメ,ギンダラ
 e)遡降河回遊魚類:サケ,マス,ウナギ
[3]生活共同組合;パルシステム-「食材・調味料の使い方」に関する相談
 http://www.pal-system.co.jp/cooking/soudan/syokuzai-chomiryou/56.html

 これらの種類のうち,aとbは赤身魚,c~eは白身魚,ということです[3].
 aとbの遠洋・近海回遊魚類は,長距離を休みなく泳ぎ続けます.したがって,持続的な運動が得意でないと,困ります.このため,遅筋線維が多い,赤身の魚が有利です.
 逆に,c~eの沿岸・底生・遡降河回遊魚類は,それほど長い距離を続けて泳ぐ必要はありません.むしろ,餌をとったり身を守るために,瞬発的な動きができることが,生活に有利になります.つまり,速筋線維が多い,白身の魚が有利と考えられます.

 以上のように,おおざっぱには,長距離を泳ぎ続ける魚=赤身魚,あまり泳がない魚=白身魚,というようになっているようです.


★人間は赤身か白身か?
 人間の筋線維も,赤身と白身があります.すなわち,持久力がある遅筋線維(赤)と,瞬発力が高い速筋線維(白)があります.では,人間は,赤身と白身,どちらの筋肉が多いのでしょうか.

 図1は,一般人とスポーツ選手の,筋線維組成(遅筋線維と速筋線維の割合)の比較です.文献[2]の掲載グラフを目視で読み取り,当方が再グラフ化しています.
<図1>
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 図1を見ると,次のようになっています.文献[2]に明記はありませんが,この「選手」は,トップレベルで活躍されている選手を示していると思われます.
 ・マラソン選手:遅筋線維が多い       =赤身
 ・一般人   :遅筋線維と速筋線維がほぼ同量=赤身と白身の中間
 ・短距離走選手:速筋線維が多い       =白身
 
 この結果を見ると,「マラソンをすると赤身になる」と思ってしまいますが,そうではありません.人間の筋線維組成(遅筋線維と速筋線維の割合)は,ほとんど遺伝で決まるそうです(ただし,トレーニングによって速筋線維の一部が遅筋線維に変化することは,あるらしい)[2].つまり,もともと「赤身」だった人が結果的にマラソン選手として成功しているケースが多いと,考えられます.


【今回の結論】
 赤身と白身の色の違いは,筋肉を構成する筋線維の種類の違いによっています.
 ・赤身魚は,遅筋線維が多く,長距離を泳ぎ続けるのが得意です.
 ・白身魚は,速筋線維が多く,瞬発力に優れます.


マラソン選手でも短距離走選手でもない私は,赤身と白身の中間の「バランスのとれた」人間のはずです.しかし妻からは,「偏っている」とよく言われます.なぜでしょう.変人だからでしょうか.
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