今日のおじさん、なに食べました? (仮)

妻の料理と、おじさんの毎日の記録です。ほんのり工学テイスト。

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オリーブ油が冷蔵庫で固まる理由は?~油脂の脂肪酸
【今日の料理】 2011/9/26 夕食
 今日は,昨日取り付けたETC機器の動作確認のために,高速道路を使いました.おそるおそる料金所に進入しましたが,ゲートは,きちんと開きました.ひと安心しました.その後,埼玉県日高市の「巾着田(きんちゃくだ)」[1]に行って,ヒガンバナを見てきました.全体的には,まだ五部咲きでしたが,場所によっては一面にヒガンバナが咲いており,見事でした.
[1]日高 巾着田;
 http://www.kinchakuda.com/

 帰りが遅くなってしまい,今日はスーパー惣菜です.
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★米飯,黒米入り

★みそ汁,つるむらさき・しめじ

★豚肉とレンコンの甘辛揚げ,ポテトサラダ
 スーパー惣菜(ヤオコー).

★卵焼き
 昼食(妻の手作り弁当)の残り.

★奈良漬け


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【今日の料理工学】 オリーブ油が冷蔵庫で固まる理由は?~油脂の脂肪酸
 料理工学,前回に続き,食材編です.今日のテーマは「油脂」です.

 食材としての油脂は,サラダ油・バター・ラードなど,さまざまなものが使われます.こうした油脂ですが,種類によって,溶ける温度(融点)が違います.
 下図1の左は「オリーブ油」,右は「なたね油(菜種油,サラダ油)」です.オリーブ油は,冷蔵庫で保管していたのですが,固まって(凍って)います.一方のなたね油は,冷蔵庫で保管しても固まりません(写真のものは常温で保管).
<図1>
20110926z1.jpg
 このような違いは,オリーブ油の融点が,なたね油の融点よりも高いために生じています.なぜ,同じ「油」なのに,このような違いがあるのでしょうか.


★脂質を構成する「脂肪酸」
 炭水化物(糖質)・たんぱく質・脂質は,食品の3大栄養素と呼ばれます.食材としての油脂は,たいてい「脂質」だけを成分としています.脂質には,中性脂肪・リン脂質・糖脂質・ステロイドなどの種類があるそうです[2].
[2]武村;マンガでわかる生化学,オーム社,(2009)

 我々が日常的に呼ぶ「脂肪」は,中性脂質を指すそうです.体内の中性脂質の多くは,「トリアシルグリセロール」と呼ばれる種類の脂質だそうです.これは,1個の「グリセロール」と3個の「脂肪酸」が結合した構造になっているとのことです[2].トリアシルグリセロールの構造の例を,下図2に示します.
<図2>
20110926z2.jpg
※この図では,脂肪酸が「パルミチン酸」の例を示しています.

 脂質に含まれる「脂肪酸」は,炭素が数個~数十個,鎖状に連なったものです.炭素には水素が結合しています.末端はカルボキシル基(-COOH)になっているのが特徴です.
 食品に含まれる脂肪酸の種類と量は,文献[3]に詳しくデータ化されています.これによると,食品中に多く含まれる脂肪酸として,主に次のものが見てとれます.
[3]文部科学省;五訂増補 日本食品標準成分表 脂肪酸成分表編
http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/gijyutu/gijyutu3/houkoku/1299179.htm
 ・ミリスチン酸 :炭素数=14,二重結合数=0
 ・パルミチン酸 :炭素数=16,二重結合数=0
 ・ステアリン酸 :炭素数=18,二重結合数=0
 ・オレイン酸  :炭素数=18,二重結合数=1
 ・リノール酸  :炭素数=18,二重結合数=2
 ・α-リノレン酸:炭素数=18,二重結合数=3

 脂肪酸の性質を知る上で重要なのは,「炭素数」と「二重結合数」です.

●炭素数
 炭素数が多いほど,炭素の鎖の部分の長さが長くなります.すなわち,分子量が大きくなります.分子量が大きいほど,融点は高くなります.

●二重結合数
 炭素の鎖の部分における,炭素間の二重結合が0個の脂肪酸を「飽和脂肪酸」,1個以上の脂肪酸を「不飽和脂肪酸」と呼びます.同じ炭素数の脂肪酸を比較すると,飽和脂肪酸よりも,不飽和脂肪酸のほうが,融点が低いことが知られています.
 図3は,炭素数が同じ18個ですが,二重結合の数が違う脂肪酸の例です.
<図3>
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 上述をまとめると,脂肪酸は,炭素数が少なく,二重結合数が多いほど,融点が低くなります.下図4は,脂肪酸の炭素数と融点の関係を示すグラフです.二重結合の数ごとに,別の色で示しました.この図中の融点の値は,ウィキペディアの記述に基づきました(融点に幅があるものは,中央値を使用).
<図4>
20110926z3.jpg
 図4から,二重結合を含む「不飽和脂肪酸」は,二重結合を含まない「飽和脂肪酸」と比べて,概して著しく融点が低いことが分かります.つまり,不飽和脂肪酸は,低温でも固化しにくい傾向があります.


★「オリーブ油」と「なたね油」に含まれる脂肪酸の比較
 脂質は,脂肪酸とグリセロールなどが結合したものですから,脂肪酸の性質の影響を受けます.脂質に含まれる脂肪酸の融点が高いほど,その脂質の融点は高くなるだろうと,推察されます.
 オリーブ油,および,なたね油が含む脂肪酸の種類と量(重量パーセント)は,下図5の通りです.このグラフは,文献[3]より当方が作成しました.含有量が5wt%未満の成分は,「その他」としました.
<図5>
20110926z5.jpg
 各脂肪酸の融点は,次の通りです(ウィキペディア記述より).
 ・パルミチン酸 : 63℃(炭素数=16,二重結合数=0)
 ・オレイン酸  : 16℃(炭素数=18,二重結合数=1)
 ・リノール酸  :- 5℃(炭素数=18,二重結合数=2)
 ・α-リノレン酸:-11℃(炭素数=18,二重結合数=3)

 オリーブ油では,融点の高いパルミチン酸(飽和脂肪酸)を10wt%含みます.また,なたね油では融点の低いα-リノレン酸を含みます.オリーブ油,なたね油に含まれる脂肪酸の平均融点を,次式で計算しました.
 平均融点[℃]=(脂肪酸Aの融点[℃]×Aの量[wt%]+脂肪酸Bの融点[℃]×Bの量[wt%]+…)÷(Aの量[wt%]+Bの量[wt%]+…)

 結果は,次のようになりました.
 ・オリーブ油が含む脂肪酸の平均融点:20℃
 ・なたね油が含む脂肪酸の平均融点 :9℃
 この結果から,オリーブ油のほうが平均融点が高く,高い温度で固まると推測されます.実際の油の融点は,次の通りだそうです[4][5].
 ・オリーブ油の融点: 0~6℃
 ・なたね油の融点 :-12~0℃
[4]カネダ;油脂毎の脂肪酸組成表
http://pci.kaneda.co.jp/contents/introduce/composition/index.html
[5]金田油店;油の情報サイト
http://www.abura-ya.com/oil/item/oribu.html
 冷蔵庫の温度が5℃程度だとすると,オリーブ油は固まってしまうでしょう.

 ちなみに,私がオリーブ油を冷蔵庫で保存するのは,NHKの番組「ためしてガッテン」で,「オリーブ油はジュースだから,冷蔵庫で保存すべき」と聞いた記憶があるからです(番組ホームページには,この情報は見つかりませんでした).固まったオリーブ油は,冬季は湯せん,夏季は流水で溶かしてから,使っています.


【今回の結論】
 オリーブ油は,融点の高い脂肪酸の割合が多いため,なたね油(サラダ油)よりも,融点が高いです.このため,冷蔵庫に入れると,固まってしまいます.


貧乏な我が家の冷蔵庫はボロいせいか,夏季にはオリーブ油が固まらず,液状を保ちます.オリーブ油を,温度計がわりに使えるかもしれませんね.応援宜しくお願いします.
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