今日のおじさん、なに食べました? (仮)

妻の料理と、おじさんの毎日の記録です。ほんのり工学テイスト。

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ワカメでダシをとる実験~乾燥ワカメとカットワカメ
【今日の料理】 2011/10/3 夕食
 今日は,妻は歯痛で歯医者に行きました.原因が不明で,なかなか治りません.今日のところは,麻酔をして様子見です.今後,親知らずを抜いてみることにしたそうです.
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★米飯

★みそ汁,わかめ
 ダシをとった後のワカメのみそ汁です.

★さんま煮
 しょうゆ・みりん・酒を混ぜたつゆを煮立ててから,ぶつ切りのサンマを加えて,落し蓋をして約10分煮ました.圧力鍋ではありません.レシピは[1].
 レシピ通りの味付けなので,私の料理にしては,かなり濃い目です.しかし,ご飯のおかずには,ちょうど良い味でした.
[1]浅田峰子;基本の台所,グラフ社,(2002)

★自家製ふりかけ
 ダシをとった後の昆布を使いました.内容物は,煮干し・昆布・ゴマ・かつお節.昆布は,ミキサーにかけたのですが,あまり小さくなりませんでした.このため,カチカチに固く,歯に残ります.失敗でした.煮て,別の料理に使おうと思案中です.

★冬瓜煮,里芋煮
 先日の残り.

★トマト

★梨

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【今日の料理工学】 ワカメでダシをとる実験~乾燥ワカメとカットワカメ
 前回は,昆布とワカメを比較しました.その結果,ワカメも,旨み(うまみ,umami)成分である「グルタミン酸」や「アスパラギン酸」などのアミノ酸を,昆布と同程度含むと推察されました.

 では,なぜ,ワカメでダシをとらないのでしょうか.

 前回,いくつかの理由を挙げましたが,はっきりしません.そこで今回,実際にワカメでダシをとり,昆布と比較してみる実験を実施しました.


★実験方法
 実験に用いた昆布とワカメは,以下のものです(図1). 
 ・昆布 :日高昆布,北海道産
 ・ワカメ:カットワカメ,韓国産
<図1>
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 これらの昆布とワカメで,ダシをとりました.ダシのとり方は,文献[2]を参考にしました.
[2]日本昆布協会;こんぶネット-こんぶ情報博物館
 http://www.kombu.or.jp/power/
 ダシをとる手順は,次の通りです.
 )昆布とワカメ,各5gを用意する.
 )昆布とワカメを,それぞれ400ccの水に漬ける.
 )室温で,1時間,放置する.
 )鍋に移し,火にかける.
 )温度計を見ながら,90~95℃程度に湯温を調整しながら,2分煮る.
 )火を止める.
 )昆布およびワカメを取り除き,ダシを得る.
※文献[2]では,「基本の昆布ダシ」は,水2リットルに昆布60g,とありました.これは,水400ccには昆布12gとなります.今回の実験では,水400ccに昆布5gですから,だいぶ薄いダシです.このように昆布が少ないのは,我が家が貧乏なためです.

 得られたダシについて,次の項目を,比較評価しました.
 a)外観(色):目視にて.
 b)味    :当方の舌で.
 c)糖度   :屈折糖度計(アタゴ,Pocket PAL-1),3回測定の平均値.
 これらの比較は,次の2種類で,行いました.
 A)得られたダシ,そのまま.
 B)得られたダシを電子レンジで加熱し,約5倍に濃縮したもの.
 屈折糖度計は,本来は「糖度」を測定するものです.しかし,原理的には液体の濃度を測るものですので,「ダシの濃さ」も測定可能と思われます(過去の記事参照).私の舌よりも信頼できるかもしれないので,使ってみました.


★実験結果
 実験結果です.
 まず,ダシをとる経過を,下図2に示しました.
<図2>
 使った昆布(左)とワカメ(右).各5g.
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 水に漬けたところ.
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 1時間放置した状態.
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 加熱しているところ.温度計を身ながら,90~95℃を2分保った.
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 得られたダシを,下図3に示します.左が昆布ダシ,右がワカメダシ,です.
<図3>
20111003z7.jpg
 比較しやすくするために,ダシを50g取り分け,電子レンジ(出力500W)で加熱して,水分を飛ばしました.約8分間加熱して,約10gにしました(図4).このとき,最初は2つのダシを同時に加熱しましたが,途中取り出してみると重量に差が出ました.このため,片方ずつ加熱して,加熱後の重量が同じになるようにしました.
<図4>
20111003z9.jpg

 では,昆布ダシとワカメダシを,比較してみましょう.
a)外観(色)
 A)ダシそのまま(図3)
 ・昆布ダシ :うすい黄色.
 ・ワカメダシ:うすい緑色.
 B)濃縮したダシ(図4)
 ・昆布ダシ :やや濃い黄茶色.
 ・ワカメダシ:やや濃い黄茶色.
 ダシそのままの場合,明らかに色が違っていました.ワカメダシは,ダシらしからぬ,緑色をしています.生のワカメは褐色ですが,湯に通すと,「クロロフィル」の働きで緑色になるそうです[3].濃縮したダシでは,緑色が消えてしまいましたが,理由はよくわかりません.
[3]日本わかめ協会;わかめって何?
 http://www.nippon-wakame.com/html/wakame.html

b)味
 両者を,私が味見しました.
 A)ダシそのまま
 ・昆布ダシ :ごく薄い塩味,ほんのり昆布っぽい香り.旨みは,よく分からない.
 ・ワカメダシ:ごく薄い塩味,ほんのりワカメっぽい香り.旨みは,よく分からない.
 B)濃縮したダシ
 ・昆布ダシ :濃い塩味,エグいような苦いような味.
 ・ワカメダシ:やや濃い塩味,エグみ・苦味は感じない.
 ダシそのままだと,味は,ほとんど分かりませんでした.昆布の香りを「昆布っぽい」と形容しても意味がないのですが,これ以外に表現できませんでした.
 濃縮したダシでは,昆布ダシとワカメダシで明らかに違いがありました.昆布ダシでは,エグみ・苦味を感じました.ただ,これが旨み成分によるものなのか,よく分かりません.単に,塩や無機物が濃いだけなのかもしれません.

c)糖度
 A)ダシそのまま
 ・昆布ダシ :0.5%Brix
 ・ワカメダシ:0.5%Brix
 B)濃縮したダシ
 ・昆布ダシ :3.7%Brix
 ・ワカメダシ:1.5%Brix
 ダシそのままだと,あまり差は見られませんでした.しかし,濃縮したダシでは,昆布ダシの方が,糖度(すなわち濃度)が高くなりました.溶けている物質が,多いためと思われます.これは,味覚で昆布ダシの方が濃かったのと,一致する結果です.ただ,単に塩が濃いだけかもしれず,旨み成分が濃いかどうかは,不明です.


 以上のように,同じ量の昆布とワカメを使ったダシとり実験では,昆布ダシの方が,濃いダシを得られる結果でした.ただ,「濃い」とは,塩味が濃いのか,旨み成分が濃いのかまでは,分かりませんでした.


★カットワカメでは,ダシは出ない!
 今回の実験では,残念ながら,ワカメのダシは,出ないことはないものの,あまり良いダシにはなりそうにありませんでした.
 前回の考察では,ワカメの旨み成分(グルタミン酸,アスパラギン酸)の量は,昆布に匹敵するはずだったのに,なぜでしょうか.

 これは,今回使ったワカメに,問題がありそうです.パッケージを見ると,原材料が「湯通し塩蔵ワカメ」となっています.これは,「ワカメを湯通しし,速やかに水(海水を含む.)で冷却したものに食塩を加えて脱水したもの」(または,この後さらに食塩を加えたもの),だそうです.
[4]消費者庁;塩蔵わかめ品質表示基準
 http://www.caa.go.jp/jas/hyoji/kijun_Itiran.html
 要は,今回使ったワカメは,すでに一度ゆでたものなのです.このため,ダシが抜けてしまっていた可能性が高そうです.

 カットワカメは,生のワカメに比べて,どれだけ旨み成分が少ないのでしょうか.次の4つについて,栄養成分を比較しました.
 a)ワカメ原藻,生
 b)乾燥ワカメ,素干し
 c)乾燥ワカメ,素干し,水戻し
 d)カットワカメ(乾燥状態)
 前回,栄養成分を調べたのはb(素干し)です.これに対し,今回の実験で用いたのはd(カットワカメ)に相当します.a(生)を干したのがb(素干し),b(素干し)を水で戻したのがc(水戻し)です.また,aを湯通しして冷やしたものがd(カットワカメ)です.
 食品成分表[5]による栄養成分の比較結果を,下図5に示します.
[5]文部科学省;日本食品標準成分表2010
 http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/gijyutu/gijyutu3/houkoku/1298713.htm
<図5>
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 図5上は,文献[5]の成分量を,そのまま記載したものです.しかし,生・水戻しでは水分が多く,比較がしにくいです.そこで,脂質1gに対する各成分量を,図5下にグラフ化しました.
 脂質は,湯通しや水戻しでも,外部に溶出しにくいと思われます.そうすると,図5下は,加工による各成分の変化と考えられそうです.旨み成分であるアミノ酸は,たんぱく質の構成成分です.したがって,たんぱく質の変化を比較すれば,旨み成分の変化を推定できそうです.図5下から,脂質1gあたりのたんぱく質は,次のようになっています.
 a)生     :約9g
 b)素干し   :約9g
 c)水戻し   :約7g
 d)カットワカメ:約5g
 素干しにしてもたんぱく質は保たれています.しかし,これを水戻ししたり,湯通し(カットワカメ)すると,たんぱく質が減ってしまいます.特に,カットワカメでは,たんぱく質は半減しています.旨み成分も,相当減っていることでしょう.確かに,たんぱく質は半分残っていますが,旨み成分のグルタミン酸やアスパラギン酸は,水に溶出しやすいでしょう(そうでないとダシが出ない).したがって,残っているたんぱく質は,あまり旨みのないものと想像されます.

 今回の実験で,カットワカメからダシが出なかったのは,カットワカメは,いわば「ダシがら」のようなものであるためと,推察されます.
 もし,湯通ししていない,「素干し」の乾燥ワカメを入手できれば,昆布に負けないダシを出せるかもしれません(素干しワカメは,通販などで入手できるようです).ただ,ワカメのダシは,色が緑色ですので,すまし汁を作る場合には,敬遠されるかもしれません.この緑色が,ワカメでダシをとらない一因かもしれません.


(補足)
 今回とったダシは,昆布・ワカメをブレンドして,かつお節を加え,昨日のみそ汁に使いました.ダシがらのワカメは,昨日と今日のみそ汁の実に.昆布は,今晩の手作りふりかけに使いましたが,これは失敗でした.


【今回の結論】
 カットワカメは,湯通しされた製品のため,あまり良いダシはとれません.
 素干しワカメが手に入ることがあれば,ダシをとってみては,いかがでしょうか.ただし,ダシ汁は緑色です.
 

ダシがらの昆布を一晩干すと,シワシワに小さくなりました.なんだか,貧乏くさいですね.実際,貧乏なので,仕方がありませんが.応援よろしくお願いします.
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