今日のおじさん、なに食べました? (仮)

妻の料理と、おじさんの毎日の記録です。ほんのり工学テイスト。

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「機械屋の醍醐味」を教えてくれた名著~実際の設計

実家には、私にとって大切な本が、いくつか保管されています。
その中でも、「実際の設計」は、私の機械屋稼業の原点を決したともいえる、とても大切な一冊です。

この本と出会ったのは、大学の図書館でした。このとき私は大学2年生で、授業の宿題を調べている時だったと思います。
機械工学系の学科の授業では、材料の変形量や強度の推定方法(材料力学、破壊力学)、種々の材料の性質(材料工学)、物体の運動や振動の予測手法(工業力学、機構学)、流体や熱の取り扱い(流体力学、熱力学、伝熱学)、機械部品の生産方法(加工学、生産工学)、図面の描き方(機械製図)などを学習します。
これらの学習は、それぞれ別の授業で学びます。しかし、実際に機械装置を新規に製作しようとする場合、こうしたバラバラに得た知識を、総動員する必要があります。例えば、入手が容易な材料を選びつつ、破損しないような強度を確保しつつ、作りやすさを保ちつつ、所要の動作を実現するような装置を考える、という具合です。

こうした「知識の総動員」を行う機会は、授業ではほとんどありませんでした。「設計実習」のような授業はありましたが、授業時間の制限もあって、実際には「与えられた図面を書き写す」ことが、授業の大半を占めていました。このような授業では、実際に新しい機械を作る手順は、十分には学べそうにありません。

そんな中で、この本は、「こういう機械が欲しい」という要求から始まって、設計図を書き上げるまでの手順を、明確に示しています。この手順に従えば、初めてでも、それなりに「機能する」機械を設計できそうです。
私の卒業研究では、新規の機械装置(磁気浮上軸受の類)を製作したのですが、この本の記載が、たいへん役に立ちました。初めての設計にもかかわらず、きちんと動作する装置が作れたのです。


機械屋の、もっとも面白い点は、「広く浅く」知識や経験を総動員して、新しいものを作り出す点にあると思っています。
「実際の設計」は、このような機械屋の醍醐味を教えてくれた、素晴らしい一冊でした。

このような名著に出会えたことを、たいへんありがたく思っています。


畑村;実際の設計、日刊工業新聞社、1988
学生時代はお金がなく、買えませんでした。会社勤めをしてしばらくしてから、やっと買えました。が、現在はあまり使っていません。

本シリーズは、現在、第7巻まで続巻があります。

(付記)
本シリーズの第2巻「続・実際の設計」は、学生時代に購入しました。(当時2巻まで出版されていましたが、両方をそろえる財力がなく、図書館にないこちらだけを購入しました。)これは、現在まで実務で活用している「座右の書」です。この本には、著者本人のサインを頂いており、私の宝物でもあります。
(著者の畑村洋太郎先生は、最近では「失敗学」で有名です。しかし私は、失敗学よりも、本書のような「創造」の立場からの著作のほうが好きです。)

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