今日のおじさん、なに食べました? (仮)

妻の料理と、おじさんの毎日の記録です。ほんのり工学テイスト。

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「文系人間と理系人間の違い」と「血液型占い」


★「文系人間」と「理系人間」
「文系」と「理系」という言葉があります。
世間では、人を文系と理系に区分けして、それぞれの一般的性質を評することが、たびたび見られます。このような区分けは、どの程度意味のあることなのでしょうか。

大学には、「文系学科」と「理系学科」があるのは、紛れもない事実です。文学部や法学部は文系学科、理学部や工学部は理系学科と分類して、特に差し支えないでしょう。(農学部や医学部など、どちらに分類されるか微妙な学科もあります。)


では、「文系人間」と「理系人間」というのは、存在するのでしょうか。仮に存在するならば、どのように定義すべきでしょうか。

文系人間と理系人間を定義するには、単純に、
・文系人間=文系学科出身の人間、
・理系人間=理系学科出身の人間、
とすれば良いように思えます。
しかし、ウィキペディアによると、現在の日本の大学(四年制)進学率は、40%程度のようです。つまり、日本人の半数以上は、文系人間にも理系人間にも分類できません。

にもかかわらず、全ての人間を文系人間と理系人間に分けようという誘惑は、根強いように感じます。文系人間と理系人間の特質として、よく言われるのは、次のようなものでしょう。
●文系人間:
・人当たりが良い。
・コミュニケーションに長ける。
・理屈よりも感情を重視する。
・数式の扱いが不得意。
・「物」よりも「人」に興味を持つ。

●理系人間:
・人当たりが良くない。
・コミュニケーションが得意でない。
・感情よりも理屈を重視する。
・数式の扱いに慣れている。
・「人」よりも「物」に興味を持つ。

日常的には、出身学科はひとまず脇に置いて、上述の特質によって、文系人間と理系人間が定義されているように感じます。そこで以降では、文系人間と理系人間が、上述の特質で定義されるとして、話を進めます。


★理系学科出身ならば、理系人間か?
文系学科または理系学科出身の人間に限れば、文系学科出身=文系人間、理系学科出身=理系人間、の図式は、成立するのでしょうか。

理系学科出身者が、理系人間の特質である「数式の扱いに慣れている」を持つのは、かなり確からしいと言えそうです。理系学科では、授業で多くの数式に触れる機会があるためです。
しかし、文系学科出身者でも、技術系の職種に就けば、数式が得意になる可能性は大いにあります。つまり、文系学科出身者が、理系人間の特質を持つこともあり得ます。

理系人間のほかの特質とされるものは、もっと微妙です。「感情より理屈を重視」や「人当たりが良くない」などは、理系学科の出身であるかないかよりも、生まれつきの性格や、育ってきた環境に、むしろ大きく左右されそうです。
「コミュニケーションが苦手」というのも、疑わしいところです。理系学科の出身者は、学会発表や論文で自分の成果を明確に伝達する経験を積むので、むしろコミュニケーションは得意かもしれません。数式や図表といった、優れたコミュニケーションツールも使いこなします。


こうやって考えてみると、ある人物が文系人間であるか理系人間であるかは、その人物の出身学科とは独立に決められると考えたほうが良さそうです。つまり、「私は理系学科出身だが、性質は文系人間に近い」という表現が、許されるのではないでしょうか。(上述した文系・理系人間の型にピッタリはまる人は少ないでしょうから、通常は「…人間に近い」という表現になります。)


★「血液型占い」との類似
文系・理系と同様に、客観的に定まる属性を示す呼称と、特質を示す呼称が、うまく対応していない例が、他にあります。「血液型」です。

「血液型による性格診断(血液型占い)」では、人物の性格を、例えば次のような4つに分けています(寒川神社の「四季の花みくじ」記載より)。
・A型的性格:慎重派。
・B型的性格:活動的。
・O型的性格:大らか。
・AB型的性格:合理的。
血液型占いでは、こうした性格を、血液型と1対1で結び付けます。
しかし、この結び付けに科学的根拠が乏しいことは、たびたび指摘されています。この指摘は、一般的に十分承知されているようで、「私はA型だが、性格はB型」という表現が、日常会話で普通に用いられます。
つまり、ある人物がA~O型的性格のいずれに分類されるかは、その人物の実際の血液型とは独立に(無関係に)決まると言って良さそうです。


★「理系人間?ああ、結構当たる占いですよね。」
さあ、そうすると。
これからは、「文系人間」や「理系人間」と言って、人を分類するのは、控えたほうが賢明と思われます。特に、文系学科出身=文系人間や、理系学科出身=理系人間と捉えるのは、良い考えではありません。「彼は理系人間なので理屈っぽくて困る」というのは、「彼はA型的性格なので慎重過ぎて困る」と、本質的には大差ない表現です。「理系人間」というのは、理系学科出身者を代表する特質ではありません。出身学科に関わらず、「感情より理屈を重視する傾向がある人間」を、理系人間と称するのです。
つまり、「彼は理系人間なので理屈っぽくて困る」は、「彼は感情より理屈を重視する傾向がある人間なので、理屈っぽくて困る」と訳せます。前半と後半は同じことを言っており、何の説明にもなっていませんね。


人を、文系人間と理系人間に分類しようとする試みは、2つの理由から、私は好みません。

ひとつ目の理由は、上述の通り、文系人間と理系人間の区別が、その性質によって後から決まるに過ぎない点。理系学科出身だからといって、理系人間とは限らないのです。血液型占いと同じく、話題作りくらいにしか役立たないでしょう。(人間を2つだけに分けようとする文系・理系に比べれば、4分類ある血液型占いのほうが、多少ながら高級かもしれません。)

もうひとつの理由は、人を「人物」でなく「属性」で判断しようとする点です。相手は人間なのですから、「肩書き」や「文系・理系」で判断するのは、失礼です。また、先にレッテルを貼ってしまうと、相手の大切な特質を、見落とすことになりかねません。

広い世の中、文系人間と理系人間だけだったら、両者の橋渡しは誰がするのでしょうか。いろいろな特質を持った、いろいろな人がいるから、世の中うまく機能するのだと思います。

同じ人間、長所もあれば、短所もあるさ。一緒に仲良く、やっていこうよ!



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私はどっち?
理系文系も血液型も、単純なパターンわけをして事足りるという思考の怠惰が根っこにあるような気がします。思考の最小エネルギーの法則があるのかもしれないと思うほどたくさんありますね。最近もっとも嫌なのが「勝ち組・負け組」。
私の大学での専攻は、バリバリの「文系」ですが、今やっている職種はカチコチの「理系」です。最近も出身をばらしたために、驚かれてしまいました。人生、寄り道・坂道・谷底・抜け道、いろいろあるだけのことなのですがね・・・。私は、単純に「変わり者」に分類されてしまうようです。
SUBAL | URL | 2012/01/05/Thu 21:54 [編集]
> SUBAL さん
 コメントありがとうございます。
 自分の性格を説明するときに、「典型的な理系人間」とか「典型的なA型の性格」とか、ついつい言ってしまいます。こうした性格の「ひな型」があると、一言で大まかなイメージを伝えられるので、便利な面もあります。
 とはいえ、「勝ち組・負け組」などは、自分にも他人にも、あまり使いたくない言葉だと思います。
マツジョン | URL | 2012/01/06/Fri 19:34 [編集]



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