今日のおじさん、なに食べました? (仮)

妻の料理と、おじさんの毎日の記録です。ほんのり工学テイスト。

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哺乳ビンのミルクは,いつ冷めるのかしら?~断熱条件でも,実験と合わない!
【今日の料理】 2011/4/16 夕食
 今日も,圧力鍋を使いませんでした.暖かくなってくると,コトコト煮物というよりかは,さっぱりしたものが食べたくなります.と,いうわけで,今日はレモンを使った鮭の料理です.


★米飯

★みそ汁,大根・かぶ葉

★鮭マリネのフライパン蒸し
 文献[1]のレシピ「さけのマリネのホイル焼き」のアレンジ.たまねぎとレモンとオリーブオイルに鮭を15分ほど漬けておき,無水調理がウリのフライパンで,蒸し焼きにしました.火力が,やや強すぎたため,下の方にあった玉ねぎが焦げてしまい,残念.でも,鮭は問題なく,おいしく頂けました.

[1]奥園壽子;超ムダなし!食べきりレシピ、家の光協会、(2009)

★なすといんげんの煮びたし
 冷凍いんげんを使用.使いたい分だけ,少しずつ使えるので,便利です.

★お助け惣菜(購入品)
・キムチ
・まぐろ昆布

【今日の料理工学】 哺乳ビンのミルクは,いつ冷めるのかしら?~断熱条件でも,実験と合わない!
 前回まで,哺乳ビンのミルクの冷え方を考察してきました.
 これまでの計算では,実際の経験に比べて,ミルクの冷えるスピードが速すぎたり,遅すぎたりと,あまり良い見積もりができませんでした.
 今回は,前回の仮定に基づき,鍋の外側の状態も含めて,解析を行ってみたいと思います.

 前回の仮定は,以下の通りでした.
a)ミルクおよび水は,対流によって,温度が常に一様に保たれる,
b)鍋の水は十分に多いとして,鍋の水の温度は一定を保つとする,

 今回の仮定は,b)を,次のb’)に変えます.
b’)鍋の外には,熱が逃げない(鍋の壁面で断熱される).

 これは,鍋の壁面の外は空気なので,水に比べて,熱の伝わり方が十分遅いだろう,という,推測に基づく仮定です.

 以上の仮定に基づいた計算条件を,図1に示します.
<図1>
z20110416z1.jpg

 哺乳ビンの壁面に注目すると,フーリエの法則から,次式1が成り立ちます.
<式1>
z20110416s1.jpg

ここで,
 qb:熱流速(単位面積,単位時間あたりの通過熱量)[J/s・m^2]
 Qb:単位時間あたりの通過熱量[J/s]
 Rb:哺乳ビンの壁面の半径[m]
 L:ミルクの深さ[m]
 kb:哺乳ビンの壁面の熱伝導率[J/s・m・K]
 hb:哺乳ビンの壁面の厚さ[m]
 T1:ミルクの温度[℃]
 T2:鍋の水の温度[℃]

 時間Δtの間に,ミルクの温度がΔT1だけ変化するとします.すると,哺乳ビンの外に移動した熱量=ミルクの熱量の変化分,ですから,次式2が成り立ちます.
<式2>
z20110416s2.jpg

 ここで,
 c1:ミルクの比熱[J/kg・K]
 m1:ミルクの質量[kg]
 ρ1:ミルクの密度[kg/m^3]

 同様に,鍋の水について,時間Δtの間の温度変化をΔT2とすると,次式3が成り立ちます.
<式3>
z20110416s3.jpg

 ここで,
 c2:鍋の水の比熱[J/kg・K]
 m2:鍋の水の質量[kg]
 ρ2:鍋の水の密度[kg/m^3]
 Rn:鍋の壁面の半径[m]

 式1~3より,オイラー法による数値解は,次式4のように表せます.
<式4>
z20110416s4.jpg

 以上から,ミルクの温度変化を計算します.寸法,初期温度,物性値は,次の通りです.
 Rb:哺乳ビンの壁面の半径=25[mm]
 Rn:鍋の壁面の半径=79[mm]
 hb:哺乳ビンの壁面の厚さ=2[mm]
 T1,t=0:ミルクの初期温度=90[℃]
 T2,t=0:鍋の水の初期温度=20[℃]
 kb:哺乳ビンの壁面の熱伝導率=1[J/s・m・K] …ガラスとした
 c1=c2:ミルクおよび水の比熱=4200[J/kg・K] …水と同じとした
 ρ1=ρ2:ミルクおよび水の密度=1000[kg/m^3] …水と同じとした

 計算結果は,下図2のようになりました.数値計算のキザミ幅Δt=0.5[s]としています.
<図2>
z20110416z2.jpg

 この結果から,ミルクの温度は40℃まで冷めるまでの時間は,2.5分です.前回の計算結果では,約2分でしたから,若干,冷めるまでの時間が長くなりました.これは,鍋から空気への熱の放出が無いため,熱が鍋の水にこもるためです.
 また,今回の計算結果では,鍋の水は,最終的に20℃→27℃まで,上昇しています.これは,哺乳ビンを冷ますのに使った水の温度が少し上がる,という経験と,一致しています.
 ただ,ミルクが冷めるまでの時間は,今回の計算結果でも,経験と一致しないと思われます.

 ここまで,いろいろ計算をしてみましたが,残念ながら,これ以上検討をしても,正しそうな解にたどり着く道のりは,通そうに思えます.もう少し詳細な検討を進めるには,時間とミルクの温度の関係の実験データが,必要な気がします.
 
 と,いうわけで,本件は,一旦ここで打ち切りとし,時期をおいて,また検討したいと思います.

(補記)
 ミルクや水は流体ですから,熱伝達率を使って計算すべきだったかもしれません.
 また,哺乳ビンの材質は,実際にはポリフェニルサルホンです.この熱伝導率は,0.3W/m・Kでした[2].
 上記の解析では,ガラス(熱伝導率1W/m・K)ですので,結果に違いが生じた可能性があります.

[2]Solvay advanced polymers; Radel, Acudel, Veradel design guide, ver.4.1, (2011)
 http://www.solvayplastics.com/

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